『タリーと私の秘密の時間』を見ました!
シャーリーズ・セロンとマッケンジー・デイビスが素晴らしく感動しました。
「結局タリーの正体って何だったの?」「色々伏線があったみたいだけど、どういうことだったの?」と思う人もいると思います。
今回はタリーの正体、伏線についてネタバレで解説します。
目次
『タリーと私の秘密の時間』タリーの正体
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ベビーシッター、タリーの正体は何だったのか、マーロにとってどういう存在だったのか、を考察します。
タリーの正体は何者なのか
これはなんとなく、途中から見ていて気付いた方多いのではないでしょうか。
タリーの正体はマーロでした。
正確には、育児ストレスや完璧な母親でありたいというマーロの願望によって生み出されたイマジナリー・シッターです。
「このシーンは何だろう」という違和感を感じる場面が多かったですよね。
後から考えると、それはすべて伏線だったのですね。
この伏線に関しては後述しますね。
違和感とは別に、作品にファンタジックな印象を与えるものとして人魚をイメージさせるシーンも多かったので
「もしかして人魚姫とか何か不思議な生き物というオチなのかな」と思ったりもしました。
しかし、最後にはっきりと「タリーの正体はマーロ」とわかるシーンがあります。
タリーはマーロの旧姓
映画の終盤、深夜にタリーと町に出たマーロは事故に遭ってしまいます。
病院に運ばれたマーロの元に夫が駆け付けます。
夫は看護師に名前を聞かれ、その時にマーロの旧姓を「タリー」だと告げます。
観ていた人たちはうすうすマーロ=タリーだと気付いていたものの「旧姓だったのか」とハッとしますよね。
なるほど、と思った瞬間でした。
タリーはマーロの理想
マーロは育児に追われ笑顔もなくストレスフルな毎日でした。
兄夫婦が夜だけのベビーシッター、ナイトシッターを提案するもののマーロは乗り気ではありませんでした。
でも、赤ちゃんが一人いるだけで大変なのに手のかかる長男のために学校に呼び出され発狂寸前。
そこでナイトシッターを依頼して、来てくれたのがタリー、のように見えました。
だけどマーロはシッターを頼んでいませんでした。
マーロは育児に疲れて精神的に参ってしまったのでしょう。
「もう一人の自分」を作り上げ、それがタリーだったのだと思います。
タリーは若くて美しく、マーロを休ませてくれて赤ちゃんの扱いも家事も完璧にこなします。
マーロが寝ている間に床をぴかぴかに磨き上げ、可愛いカップケーキまで焼いて帰っていくのです。
これぞマーロが求めていた「完璧な状態」。
赤ちゃんのいるお母さんたちなら皆「こんな風にできたらいいのに」と思う理想ですよね。
マーロだって昔は若くて美しく、活力に溢れていたのです。
きっと「昔の自分」を思い出し投影した自分「タリー」を作り上げたのでしょう。
床まで掃除してくれるタリーに「無理しなくていいのよ」と言うと、
タリーが「体力が余っちゃって」というシーンがあります。
それもマーロの脳内の会話。
「昔はこうだった」と思い出していたのかもしれません。
マーロはタリーのおかげで自分を取り戻し、笑顔も増えて家族も良い関係になっていきました。
でも実際は、マーロが睡眠時間を削り、タリーがやったように見えた理想の状態を作っていたのです。
事故に遭った時のマーロは心身共にボロボロになっていました。
当然ですが、何もかも一人で完璧にこなすなんて無理ですから追い詰められていたのですね。
『タリーと私の秘密の時間』の伏線をネタバレで解説
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前述のように、タリーの正体がラストで明かされるわけですが、全編通してその伏線は張られています。
見ていて不思議に思うシーンは大体伏線なんですよね。
その伏線をまとめてみました。
元ルームメイトとの再会
映画の冒頭にマーロは昔のルームメイト、ヴァイに再会します。
でも、二人ともぎこちなくて手放しで再会を喜んでいる感じではありません。
ヴァイはマーロに「まだ同じところに住んでいる」と言います。
のちにタリーが「自分のルームメイト」について言及。
彼女とうまくいってないとマーロに言います。
この会話もマーロの自分との対話なのでしょう。
終盤に二人で町に出た時にマーロは昔住んでいた場所を訪れ「ヴァイがまだここに住んでいるからあなたを会わせる」と言います。
冒頭に再会したヴァイは「まだ同じところに住んでいる」と言っていましたがタリーは「もうここにはいない」と言います。
ヴァイとの再会も、マーロが望んだ幻影だったのかもしれません。
きっと、わだかまりを残したままだったから仲直りしたかったのでしょう。
>>タリーと私の秘密の時間のヴァイとの関係は?ルームメイトか恋人か
夫はなぜかタリーに会おうとしない
マーロの夫がタリーに会わないのも不思議です。
普通なら、夜間だけとはいえ自分の大切な子供を預けるのですから挨拶くらいしますよね。
すぐ階下にいるのですから。
不自然なくらいタリーの存在を気にかけていません。
タリーがウェイトレス姿になるシーン
マーロがタリーに、夫が昔ウェイトレスの制服姿に憧れていたと話します。
彼のファンタジーを実現させてあげようとコスプレの制服を買ったけど着たことがない、と。
そこまでは普通ですが、タリーはその制服を着て「寝室に行こう」といいます。
夫は驚くもののさほどではなく二人を受け入れ、翌朝「最高だった」と言います。
見ている方は「これって普通のこと?」と違和感がありますが、後で「マーロ一人だった」とわかると納得ですね。
セクシュアルなテレビ番組
マーロがテレビで「ジゴロ」というリアリティーショーを見てタリーと話すシーンもあります。
前項のセクシーなファンタジーと被りますが、この番組は夫ではなくマーロの願望なのかもしれません。
「テレビは消すわね」というマーロにタリーは「いいのよ。心を開いて」と言います。
マーロはこんなこと話題をする相手もいないし、もっといえば心を開ける人がいないのでしょう。
「人を頼るのに慣れていない」というマーロにタリーは「助けたいの」と言います。
これこそ、マーロが求めていた存在なんだな、とわかるシーンです。
深夜に二人で外出する
一番違和感があったのは、二人で深夜に外出するシーンですよね。
「何のためのナイトシッター?」とわけがわからなくなります。
しかも、その時のタリーはちょっと荒れていていつもと違います。
これも、マーロの心理を表したものなのでしょう。
自分で理想のタリーを作り出したものの、もう心身共にボロボロ。
心の中のタリーも疲れてきたのだと思います。
それで町に出てお酒を飲んだり、自転車で昔住んでいた場所に行ったり
お酒を飲んでいるのに車を運転して挙句の果てに事故を起こしてしまう…。
限界を迎えたのですね。
最後にタリーの正体が明かされて、すべての伏線がいっきに回収されたと思います。
それと共に追い詰められたマーロの心境が伝わってきました。
まとめ
・タリーの正体はマーロが作り出した理想像。
・ラストまでにたくさんの伏線が散りばめられている。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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