映画「テルマ&ルイーズ」のあらすじ、感想、ネタバレ、結末

テルマ&ルイーズ

1991年公開、リドリー・スコット監督作品。

第64回アカデミー賞、脚本賞受賞。

第49回ゴールデングローブ賞、脚本賞受賞。

あらすじ

アメリカのアーカンソー州で暮らすウェイトレスのルイーズ(スーザン・サランドン)と主婦のテルマ(ジーナ・デイヴィス)は仲が良く、旅行に行くことにした。

ルイーズは日々退屈し、テルマは支配的な夫にうんざりしていた。

途中に立ち寄ったバーでテルマは酒を煽って悪酔いしてしまったところ、店員のハーランに口説かれた。

戻ってこないテルマを心配したルイーズが店の外に行くとテルマがハーランに襲われそうになっていた。ルイーズがテルマを助けてハーランから解放されるが、ハーランは怒って罵声を浴びせる。

ルイーズは持っていた拳銃でハーランを撃ってしまう。

二人の逃避行が始まった。

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感想(ネタバレ)

公開当時、といっても少し遅れてですが、地元の映画館で「ドク・ハリウッド」と二本立てで公開されていました(笑)。

当時はまだ今のような映画館の複合施設が少なくて、個人で経営している映画館とかあったんですよね~。懐かしい。

マイケル・J・フォックスのファンだった私は「ドク・ハリウッド」目当てに見に行きましたがそれはつまらなくて、この「テルマ&ルイーズ」は前情報なしで見たもののすごく面白かった!

女性二人のロードムービーというのを初めて見て新鮮だったし、リドリー・スコットの作る映像、旅をするうちに主役の二人が普段とは違った一面を見せていくところにも感動。

そして衝撃的な結末。大好きな作品の一つになりました。

今まで知らなかったのですが、この映画にはモデルになった人物・事件があったんですね。

連続殺人犯アイリーン・ウォーノス元死刑囚と恋人のティリア・ムーアの物語がモデルとされているようですが、実際の事件を知って衝撃を受けました。この映画とは大分違いますね。

映画「モンスター」は見てないけれど、そちらはストーリーを聞く限り実際の事件に近そうです。

以下ネタバレになりますのでご注意くださいね。

旅行が逃避行に

しっかり者のルイーズは恋人に電話して自分のお金を送金してもらいます。この恋人との関係が素敵です。

プロポーズしようと考えていた彼でしたが、ルイーズがはっきりとは言わないもののなんらかの事件に関わっているようだとわかり、お別れします。でも、気持ちはルイーズの味方なんです。

当時の私は大人の恋愛って素敵、とか思ってましたね(笑)。

一方のテルマは家に電話して、ルイーズの指示通り「明日帰る」と伝えますが、実は旅行に行くこと自体を告げていませんでした。コントロール・フリークの夫が許してくれるはずないからです。

夫は案の定怒ってすぐに帰れと言いますが、テルマは怒って言い返します。これまで夫のいいなりになってきたのに、いつもと違う一面を見せました。

逃避行を続ける二人に、ヒッチハイクで旅をする青年J.D.が加わりました。J.D.演じるのはブラッド・ピットです!

当時ブラッド・ピット初見だった私は誰これ?見たことないけどかなりのインパクト!と思いながら見てましたね。

その後あれよと言う間に大スターになりましたが、このチョイ役でも強烈な印象を残すのはさすがブラピ。

テルマ&ルイーズ

警察は事件のあったバーへの聞き込みで、テルマとルイーズの乗った車の目撃証言を得て、二人はFBIも加わった広域捜査の対象となります。

J.D.は一度車を降りますが、雨が降ってきて行き場がないといい、一人でお金の番をするテルマを訪ねてきます。

実はJ.D.はコンビニなどで強盗を働いて仮釈放中の身でした。強盗の時の様子をテルマに話して聞かせます。

若くして結婚したテルマは夫以外の男性を知りません。若くてセクシーなJ.D.に心を奪われ、関係を持ちます。

強盗犯に

翌朝、朝食を取りながらルイーズに向かってハイテンションでJ.D.との話をするテルマですが、ルイーズの全財産はテルマが預かっていたはずです。

部屋には今J.D.が一人。慌てて二人が戻ると、J.D.もお金も姿を消していました。

人を殺してもびくともせずに逃避行を始めたルイーズが、お金を失ってメソメソと泣き始めました。

一方、いつもは夫のいいなりで静かに暮らしてきたテルマが、私に責任がある、と立ち上がりました。

落ち込むルイーズを引っ張って車で店に立ち寄ると、J.D.に聞いた方法で鮮やかに強盗を働き、見事にお金を巻き上げました。

このシーン、すごく面白かった!テルマとルイーズのいつも調子が入れ替わるんです。

テルマの強盗のシーンは防犯カメラに写っていて、捜査の協力を求められたテルマの夫ダリルはその映像を見て驚き呆然とします。

その驚いたシーンが痛快です。いつも自分が支配してきた妻が堂々と強盗をしているんです。しかも落ち着いて見事にお金を巻き上げています。

FBIはダリルに、テルマから電話があったら、切られないように優しく接するように言われていました。

テルマはルイーズにダリルに電話するように指示され、もしいつもと様子が違ったらそれは近くに警察がいるから電話を切るように、と言われました。

電話するとダリルが優しく「やあ」と言います。テルマは電話を切りました。

一言「やあ」と言っただけで!普段どれだけ高圧的なのかがわかるユーモラスなシーンです。

改めてルイーズがダリルに電話をして、警察に代わるように言うとハル警部(ハーヴェイ・カイテル)が、まだ殺人罪には問われていないこと、メキシコは諦めるようにと言います。

FBIに行き先を知られているのは、捕まったJ.D.が話したからです。ルイーズはテルマがJ.D.に話したことを咎め、二人の間に不穏な空気が立ちこめます。

車を走らせていると、スピード違反で警察に止められます。ルイーズがパトカーに連れて行かれます。

すると、テルマが警官に銃を突きつけて、ルイーズに警官の銃で警察の無線を破壊させます。土壇場に強いテルマはテキパキと指示を出して警官をトランクに押し込めてしまいます。このシーンも痛快!

ルイーズは再度ハル警部と電話で話します。この警部とのやり取りがいいです。

ハルはルイーズを助けたい、テキサスの件は知っている、と言います。ルイーズは過去にテキサスでレイプされていました。それでテルマがバーで襲われそうになった時に相手を撃ってしまったのです。

電話が長くなり、FBIに場所を探知されました。

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ナンパ男を懲らしめる

二人が車を走らせていると、しつこくナンパしてくるトラックの運転手がいます。ただ声をかけてくるだけならいいけれど、舌をベロベロ動かして気持ち悪くて下品です。

いやがってもしつこく声をかけるナンパ男に、二人は誘いにのったフリをして車を止めさせます。楽しめると思ったナンパ男は喜んで車から降りてきました。

テルマとルイーズはもちろんナンパにのるつもりはなく、下品だ謝れと文句を言います。逆ギレした男に銃を向けて謝罪を要求しても、男は謝りません。

テルマ&ルイーズ

男の運転する車は大型のタンクローリーでした。そのがタンクめがけてテルマとルイーズは発泡します。タンクは大爆発です。

映画の予告やDVDのパッケージにも使われているシーンで、この映画のみどころ。

驚くやら文句を言うやらで叫び出す男を尻目に二人は笑いながら車で去ります。なんとも痛快な場面です。

これまで、テルマは夫のいいなりになり、ルイーズはレイプされた経験があり、極端な言い方ですが男性に痛めつけられて生きてきました。

ルイーズが起こした殺人事件、タンクの爆発はこれまでの反撃であり、強盗は支配下にあった女の解放を表現しているように思えました。

警察を振り切って

二人の場所を知った警察が追ってきました。

ここも見どころの一つで、広大な何もない土地を二人を乗せた車が走り、その後ろから何台ものパトカーが横並びで追いかけます。

テルマ&ルイーズ

運良く車高の低い車しか入れない道に入り、通れないパトカーを振り切ります。

しかし運は尽き、二人が辿り着いたのは断崖絶壁でした。後ろにはパトカーが並び、崖の向こうにはヘリコプターが来ています。

ルイーズと電話でやり取りしていたハル警部もやってきました。彼は二人を助けたいと思っています。もうこれ以上痛めつけられてほしくないのです。

でも、テルマとルイーズは手を取り合って「行こう」と言います。ふたりとも同じ思いです。

警察に捕まったら、生きていても自由はありません。痛めつけれたこれまでの人生と同じです。

二人はこの旅でやっと自由になれました。それなら、前に進んだほうがいい、きっとそんな思いだったのだと思います。

崖に向かってアクセルを踏み、車は崖から落ちます。旅立つ前にはしゃいで二人で取った写真が風ではらりと飛んでいきました。

悲しいラストに切ない気持ちにはなるものの、暗さはなく、どこか爽快な感じさえあります。

知人がこの映画を見て「女性の自由や解放を描きたかったのかもしれないけれど、でもその結果が死なの?」と不思議がっていました。

そうかな??私は「自由を求めた結果が死」なのではなくて、崖に飛び込むという形で自由を表現したように思えたのだけど。

警察に捕まる、という以外の選択肢はあの時崖から飛び込むしかなかったわけで、二人は捕まることのほうが「死」だったんじゃないかな、と。

ま、どう捉えるかはその人の自由ですね(^o^)

この映画はすでに何度か見ていますが、今後年を重ねて再見したら、また違った見方ができるかもしれません。

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