映画『ウォールフラワー』を見ました!
とってもいい映画だったので、作品情報やあらすじ、感想を書きますね。
タイトルの意味や原作についても書いています。
ネタバレを含みますので、結末を知りたくない方は「『ウォールフラワー』の原作」までご覧下さい。
『ウォールフラワー』の作品情報
【原題】The Perks of Being a Wallflower
【劇場公開日】 2013年11月22日
【製作年】2012年
【製作国】アメリカ
【配給】ギャガ
【監督】スティーブン・チョボウスキー
【キャスト】ローガン・ラーマン、エマ・ワトソン、エズラ・ミラー、メイ・ホイットマン、ジョニー・シモンズ
あらすじ
チャーリーは小説家を志望する16歳の少年。
物静かで優しいチャーリーですが過去にトラウマがあり周囲となじめず、高校に進学したものの「壁の花(ウォールフラワー)」のように息を潜めて学校生活を過ごしていました。
そんなチャーリーが陽気なパトリックとその妹で美しく奔放なサムに出会い、生活が一変します。
友情を深め恋を知り、ようやく青春を謳歌し始めたチャーリーですが、あることをきっかけに仲間に不穏な空気が広がってしまい…。
『ウォールフラワー』の意味
そのまんま、日本語でも「壁の花」って言います。
パーティなど人が集まるところで場に入れず壁際をひっそりと飾る花のようだ、という意味です。
本作では主人公チャーリーが高校生活で同級生に馴染めず、いじめられないように目立たないように過ごしている状態がまさに「壁の花」。
『ウォールフラワー』の原作
原作はスティーブン・チョボウスキーの小説「The Perks of Being a Wallflower」です。
邦題は映画と同じく「ウォール・フラワー」。
作者のスティーブン・チョボウスキーは自らこの映画の監督をしています。
ちなみに、映画『美女と野獣』では脚本と担当しています。
エマ・ワトソンとはそちらでも関わっているんですね!
小説の「The Perks of Being a Wallflower/ウォール・フラワー」は「ライ麦畑でつかまえて」の再来と言われ、アメリカで200万部を超えるベストセラーとなりました。
こちらも読んでみたいです!
原作の小説についてはこちら↓
ウォールフラワー (集英社文庫)
『ウォールフラワー』の感想・ネタバレ・結末
ここよりネタバレを含みますので、これから映画を見る方はご注意下さいね。
感想の結論を言うと、見てよかった!メチャクチャいい映画!
私は青春時代をとっくにすぎたオバサンですが、それでも感動しました。
これまでも何度も書いてますが、いい映画は対象外(今回なら登場人物と年齢がほど遠い人。私ね!)であっても楽しめるし感動できるんですよね。
恋愛からほど遠い私でも、いい恋愛映画なら感動できますし。
というのが持論ですが、今回もそれを改めて感じました。
まず、主人公チャーリーを演じたローガン・ラーマンが素晴らしかった!
彼以外の役者さん皆素晴らしいのだけど、ローガン・ラーマンの繊細な演技には本当に感動。
幼少期のトラウマに加え、高校に入学する前に親友が自殺してしまい、精神的に弱って幻覚を見たりして入院していたという複雑な背景のある役どころ。
高校入学初日から周りに馴染めず、息を潜めるように過ごす時の怯えた表情や、勇気を出して陽気なパトリックに話しかけていくところ、壁の花から脱却しようと一歩踏み出して行く時の力強い瞳など、本当に素晴らしい演技でした。
チャーリーが勇気を出して近づいたパトリックを演じたのはエズラ・ミラー。
パトリックは授業でふざけて先生のモノマネをするのだけど、チャーリーはそんなことをするのは新入りの一年生たちの緊張をほぐそうとしているからだとに気づき、この人なら、と近づいていきます。
パトリックもまた魅力的な人物です。
チャーリーを受け入れ、妹のサムと共にチャーリーを仲間に紹介します。
パトリックはパトリックでゲイであることを公言し、周りのからかいを受け流しながらも傷を持っています。
付き合っているブラッドはゲイを隠しているので交際を周囲に知られないよう気を配っています。
妹を思い、引っ込み思案のチャーリーに優しく接します。
パトリックは自分が傷つくことが多かったから、チャーリーのことも放っておけず、わかってあげることもできるんですよね。
陽気な反面そういった繊細な面もあり、しかも美形!
それなのにロッキーホラーショーではあられもない姿を披露して、もう完璧ですね!
パトリックの妹でエマ・ワトソンが演じるサムも素敵!
美人で気さくなのに「みんなの憧れ」ではなく「はみ出し者」としてチャーリーを受け入れます。
パトリックとサムは実の兄弟ではなく、連れ子を持った両親が結婚して兄弟となったので学校では同級生です。
サムもまた複雑な家庭でしたがトラウマもなく、3人の中では常識的な、恋多き女の子です。
美しく奔放なサムを好演するエマ・ワトソンがまたいいんです!
こんな子に親切にされたら男子はそりゃあ好きになりますよね。
チャーリーも例外ではなく惹かれていきます。
サムはチャーリーの気持ちを知り受け入れながらも、常に恋人がいる状態が続きます。
でも、人の心を弄んでいる感じがしないのは、きちんとチャーリーに向き合っているから。
3人は周りの仲間と共に友情を深め、高校生らしく青春を謳歌しますが、サムが仲間の1人メアリーに押し切られるように交際を始めたことから生活が変わってしまいます。
メアリーのことは友人としては好きだったけれど、やはりサムのことが好きなチャーリー。
ある時のパーティで「真実か挑戦か」というゲームで「挑戦」を選んだチャーリーは「この集まりで一番可愛い女の子にキスをする」と言われてサムにキスをしていまします。
メアリーは傷つき、チャーリーは仲間の輪から外れ、また友達ができる前の精神が不安定な状態に戻ってしまいます。
一方、パトリックはブラッドとの関係がブラッドの父親にバレて交際が破局し、落ち込んでいました。
ブラッドはゲイであることを隠していたので周りから何も言われることはありませんが、パトリックは皆の前で当の本人ブラッドに「オカマ」と言われケンカになります。
いつもは何を言われてもスルーしているパトリックが初めて怒りを露わにしてつかみかかっていくところは本当に惹きつけられます。
でも、スクールカーストの最下層にいるパトリックは強いブラッドの取り巻きに羽交い締めにされボコボコにされますが、それを助けたのがひ弱だと思われていたチャーリー。
この辺はもう私、涙腺崩壊。
青春映画によくあるシーンですが、それまでデリケートに描いてきた友情の上で感情が爆発しているので、本当に心を揺さぶられます。
チャーリーは皆の輪に戻り、チャーリー以外の三年生はそれぞれ進路が決まり一件落着、このままハッピーエンドで終わるのかな、というところで本当のクライマックスが訪れます。
仲の良かった皆が大学に行き、チャーリーが1人になると、また不安定になり過去のトラウマが蘇ってしまいます。
それは、大好きだったヘレン叔母さんのこと。
ヘレン叔母さんは自分にクリスマスプレゼントを買うために出かけて事故に会い、死んでしまいました。
チャーリーはそのことでずっと自分を責めていましたが、もう一つ、チャーリー自身が傷ついた記憶がありました。
ヘレン叔母さんはチャーリーに「2人だけの秘密」だと言い、チャーリーに性的な虐待をしていたのです。
そのことを思い出したチャーリーは、遠くにいる姉に電話で助けを求めた後倒れていまします。
この時の傷ついたチャーリーを演じるローガン・ラーマンの演技が素晴らしく、トラウマがいかにつらいか、見ている側も苦しくなるほどです。
チャーリーは病院で療養し回復すると、休暇で戻ってきたパトリック、サムに会います。
互いの近況を話した3人は夜ドライブに出かけ、高校時代にそうしたように好きな音楽をかけて車から身を乗り出し自分たちの「無限」を感じます。
もう皆孤独ではありません。
『ウォールフラワー』の他たくさんの映画がU-NEXTなら無料おためし視聴ができます。
サブスクで映画視聴するなら圧倒的な作品数を楽しめるU-NEXTがおすすめです!
感想まとめ
主人公チャーリーと、仲良くなったパトリック、サム兄妹がとにかく魅力的!
やっぱり人物が魅力的だと惹き込まれて物語に没頭できますね。
他に、チャーリーと交流を深める国語の先生、チャーリーの姉キャンディスもチャーリーへの愛が感じられて素敵でした。
登場人物とストーリー、役者がピタリとハマるとこんなミラクルのような映画が出来上がるんだなぁ、と思える一作です。
ちなみにキャンディスを演じるのは『ヴァンパイア・ダイアリーズ』のニーナ・ドブレフ。
こんなお姉さん素敵!
超大作ではない良作。
10代から私のような子育て世代まで幅広く見られる作品だと思います。
おすすめです!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
ウォールフラワーのフル動画を無料で視聴する方法!パンドラやデイリーモーションは危険?映画ウォールフラワーのチャーリーの過去・トラウマ、叔母さんがしたことは?エズラミラーの似てる芸能人は誰?プロフィールや出演作まとめ
はじめまして。
エマ・ワトソンが好きでテレビでやっているのを観ました。
もう涙無しでは観られませんでした。
チャーリーに対する周りの人たちの愛情がよかったです。普通なら、パトリックと対立したりとゆうストーリーになるのに、常に味方であるのがよかった。
山田 努様
コメントいただきありがとうございます!
私も大好きな作品です。
ほんと、泣けてきますよね(´;ω;`)
エマ・ワトソンはいい作品ばかり出演しますね。
この映画でも本当に素敵でしたね。
人物の描写がすごく繊細で、胸に染み入るようでした。