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映画『シチリア・サマー』が2023年11月23日に公開されます。
イタリアで実際に起きた事件がモデルになっていますが、どのような事件だったのでしょうか。
LGBTQ+の組織arcigayが設立されるきっかけにもなりました。
元ネタ事件の内容とarcigayについて紹介します。
目次
『シチリア・サマー』のあらすじ
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1982年、初夏のイタリア・シチリア島が舞台です。
16歳のニーノと17歳のジャンニは運命的な出会いを果たしました。
育ちも性格も異なるものの一瞬で惹かれ合った2人の友情はすぐに激しい恋へと変化していきます。
しかし、少年たちの眩しい恋は、突然終わりを迎えます。
このあらすじだけだと少年同士の一夏の恋、という青春映画のように思えますが実際の「事件」とはどのようなものだったのでしょうか。
『シチリア・サマー』モデル・元ネタの実際の事件
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モデルとなった実際の事件は映画の設定の2年前、1980年10月17日に起きました。
恋人同士だった2人の若者ジョルジオ・アガティーノ・ジャンモナさん(25歳)とアントニオ・ガラトラさん(15歳)が頭を銃弾に撃たれ殺害されました。
犯人はアントニオの甥で13歳のフランチェスコ・マッシーナでした。
殺された二人は手を繋いだ状態で頭を撃ち抜かれていたそうです。
当初フランチェスコは「手を貸さなければ殺す」と2人に脅された、という供述をしていました。
しかし2日後にその供述を撤回。
当時のイタリアは同性愛を認めず、そのため2人はフランチェスコの手を借りて心中した、という主張をしていたようです。
一方で、親族が殺人の罪に問われない13歳の少年を使って同性愛者の2人を葬った、という見方もありますが定かではありません。
真相は定かではないものの、保守的な田舎町で同性愛の恋人同士だった2人が引き裂かれた挙句に殺されたという事実に変わりはないようです。
この事件は衝撃的でありながらあまり知られていないと思います。
実際日本語の記事はほとんど見つからず、翻訳ソフトを頼りながら調べました。
でも、後にarcigayというイタリア初にして最大の世界的な同性愛の組織が設立されるきっかけとなった事件です。
arcigayとは
Arcigay（アルチガイ、アーシーゲイ）は、イタリアに本拠地を置くLGBTQ+（レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー、クエスチョニング、その他の性的指向および性同一性の多様性を包括的にサポートする団体）の権利を推進し、LGBTQ+コミュニティの社会的、法的な平等を促進する非営利組織です。
Arcigayは1980年12月9日に設立され、その後、イタリア全土に支部を展開し、LGBTQ+コミュニティの権利を守り、法的な変革を促進するために活動しています。
主な活動内容には、LGBTQ+権利の啓発キャンペーン、法的支援、イベントやカルチャルプログラムの開催、差別と偏見に対する闘い、性的指向や性同一性に基づく差別の撤廃などが含まれます。
また、Arcigayは同性愛者のカップルに対するパートナーシップ法や同性婚の合法化など、法的変革を推進するためにも力を入れています。
その結果、イタリア国内でLGBTQ+権利に関する進展があった場合、Arcigayはその一翼を担うことが多い団体となっています。
『シチリア・サマー』が好きな方におすすめの映画
君の名前で僕を呼んで
原作はアンドレ・アシマンの同名小説です。
アカデミー賞を含む多くの賞を受賞しました。
1983年の夏、イタリアの美しい田舎町が舞台です。
主人公エリオは博士号を持つ知識豊富な家庭教師の父親のもとで過ごす夏休みを迎えます。
父親は毎年のように留学生を受け入れ、エリオも彼らのために家で働くことが多いのです。
しかし、今年の夏は特別で、エリオは父親の研究助手である24歳のアメリカ人学生オリバーを家に迎えます。
オリバーは魅力的で自信家の若者で、エリオにとって初めての恋愛感情を抱かせる存在となります。
彼らは共に過ごす日々の中で、徐々に惹かれ合い、愛情を育んでいきます。
物語は美しいイタリアの風景と共に進行し、エリオとオリバーの関係は夏の終わりに向かって深まっていきます。
しかし、彼らは恋愛の複雑さや過去の経験と向き合わなければならなくなります。
成熟・成長し、愛について学ぶ若者たちの感動的な物語であり、美しい映像と共に心に残る作品として高く評価されました。
エリオ役ティモシー・シャラメの出世作となった作品でもあります。
初めての本気の恋に戸惑いながらもオリバーに体ごと愛をぶつけていくエリオの姿に心を打たれます。
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マイ・プライベート・アイダホ
男娼たちのロードムービー。
とはいっても、主演の2人はカップルではありません。
主人公の二人キアヌ・リーブス演じるスコットはお金のために体を売るだけでゲイではないし、リバー・フェニックス演じるマイクはゲイだしスコットのことが好きだけど、二人は恋人ではないのです。
ナルコレプシー(発作性睡眠)で度々寝てしまうマイクを兄のように気遣うスコット。
世知辛い世の中に挑むように生きるスコットと、荒れた生活を送りながらも純粋なところがあるマイク。
テンポが独特な映画なのでちょっと見辛いところはありましたが、見終わってみると、ひりつくような青春を描いた映画として忘れられなくなります。
若くして亡くなったリバー・フェニックスが惜しいです。
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