聖なる犯罪者の元ネタ・モデルは?実際の偽司祭事件とは

映画『聖なる犯罪者』は内容が過激でR18+となっているにも関わらず第92回アカデミー賞では、国際長編映画賞にノミネートされるなど高い評価を得ています。

また、実際の事件に基づいたストーリーとのことなので元ネタやモデルについても気になります。

実際の偽司祭事件とはどんな事件だったのでしょうか。

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『聖なる犯罪者』元ネタ・モデル、実際の偽司祭事件

「事実に基づく」という場合、大抵は検索すれば実際に起きた出来事を知ることができます。

ところが、『聖なる犯罪者』は検索しても詳細な事実が出てこない!

「元ネタ」「モデル」「実際の事件」もダメ…。

それなら、と英語で検索してもダメ。

ポーランド語?と思いましたが翻訳と照らし合わせるのが難しそう。

ダニエルのモデルになるような人物もいるようですが、名前特定はできず。

調べていたら2つの異なることが書かれていました。

映画と同じ19歳の青年がモデル

映画のように19歳の青年が司祭のふりをして結婚式や洗礼、葬儀などを行っていた、その彼がモデルというのが一つ。

実際その村の人たちは彼を疑わず、すっかり親しんでいたそうです。

青年も司祭の仕事に打ち込んでいたとのこと。

色々な事件を合わせて作り上げた

「事実に基づく」と聞くとある一つの事柄が元になっているように思いますが、製作側の主張では「いくつもの事件に基づいて作り上げた」とのこと。

上記2つの説に共通するのは、脚色はありポーランドで起きたスモレンスク航空事故から着想を得ているということです。

「複数の事件が元になってる」ってそんなに同じような事件があるの?と思いますよね。

ポーランドでは『聖なる犯罪者』のような偽司祭事件が毎年のように起きているんです。

なぜそんな事件が起こるのでしょうか。

偽司祭事件が起きる理由を考察

偽司祭事件がどんな理由で起きてしまうのか、脚本を手掛けたマテウシュ・パツェビチュの意見と、私の考察をそれぞれ書きますね。

司祭への憧れ

『聖なる犯罪者』では、主人公ダニエルが元々司祭に憧れがあり、訪れた教会で司祭と勘違いされたことからそのまま司祭になりすまします。

とても純粋なきっかけですよね。

そんなピュアなきっかけで偽司祭事件が毎年起きているの?

と思ったのですがパツェビチュによるとそういった側面もあるそうです。

ポーランドでは熱狂的な信者が多く、神父を偽ることで神に近づけたような気持ちが味わえるのではないかと述べています。

言ってみれば芸能人に憧れる人が同じ格好をしたり、それが高じてなりきってしまうような感じでしょうか。

神父には身分証がない

『聖なる犯罪者』のように司祭になりすまそうと思った場合それが可能な理由として

神父には身分証がないということも、事件が起こる要因になっているかもしれない、とのこと。

たしかに身分証がいらないなら、神父の服装があればなりきることができますね。

横領のため

これは私の勝手な考察ですが、やはりお金じゃないかな、と思います。

教会には信者からの献金が集まるのでそれを狙ってのことではないかと。

日本と違って宗教上の教えを小さい頃から学び知識があって弁が立つ人なら、司祭のふりをしてお金を奪ってしまう人がいても不思議ではないですよね。

それを裏付けるように、ポーランド以外でも偽司祭事件は起こっています。

実際にあった偽司祭事件の一例

ロサンゼルスで起きた横領事件

2015年、ロサンゼルスの2つの教会で横領事件が起きました。

アーウィン・メナという当時59歳の男は司祭の資格を持たずに、教会で献金や寄付金のお金を管理していました。

その上ローマ教皇に会うツアーを企画し代金5万3000ドルを信者から集めたのです。

もちろん、そのツアーは実施されていません。

しかも、驚きなのは司祭としてミサや結婚式・告別式などを20年間も執り行ってきたことです。

だったらむしろ、なんでバレたの?とも思いますよね。

この男は他にも詐欺や窃盗、横領、薬事法違反などの余罪があるとのこと。

なるほど、足がつく余罪が山ほどあったということですね、納得(-_-;)

日本でも教会で横領事件が起きていた!

日本でも、ニセではありませんが司祭による横領事件は起きています。

しかも、結構ドロドロ…。

2020年、長崎の大司教区でのことです。

元々は教会の女性職員がパワハラを訴えたことが始まりですが、そのパワハラの裏にあったのは神父による巨額の横領事件だったのです。

ある神父がアラブの石油事業なる怪しい投資に教会の献金をつぎ込み、その金額3億円!

なのに、なぜか教区側は横領した神父を庇い、理由をつけて女性職員のせいにします。

女性がパワハラを受けたことで彼女を庇う女性信者が現れますが、その信者は神父からセクハラを受けていました。

もうめちゃくちゃですね…。

しかも、その横領が明るみに出たのは、別の横領をした神父が「あの神父(先の横領事件の神父)に比べれば可愛いものだ」と言ったからだそう。

多くの教会はきちんと運営されているものと信じていますが、こんなに横領やらパワハラ、セクハラの事件があると考えこんでしまいますね。

『聖なる犯罪者』に興味のある方におすすめの作品

『魂のゆくえ』

イーサン・ホークが牧師役で主演しています。

息子を亡くし悲しみのどん底にいた元従軍牧師のトラ―(イーサン・ホーク)ですが、マリーという若い女性から相談を受けます。

彼女の夫は過激な環境保護活動家でしたが自殺したのです。

そのことをきっかけに自分の教会と悪質な企業との間の秘密を知り信仰心が揺らいでいくというストーリーです。

映画批評サイトRotten Tomatoesで批評家の支持率98%という高評価でした。

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First Reformed魂のゆくえのあらすじと日本公開日は?イーサンホークが牧師役!

ブラウン神父の事件簿

イギリスBBC製作のミステリードラマです。

丸顔に眼鏡、黒い傘を持ったブラウン神父が、毎回警察顔負けの名推理で事件を解決します。

毎回警察が誤認逮捕してブラウン神父が解決するというお決まりのパターンですが、全く飽きずに見られます。

原作の小説が書かれたのが1911-1935年なので、描かれる世界には現代のテクノロジーが出てこないというのが大きな特徴。

科学捜査はなく古典的なのがいいです。

雰囲気がほのぼのとしていて、ミステリーなのにグロテスクな描写はないので安心して見られますよ。

何よりコッツウォルズの風景が美しく、登場する車もファッションもクラシカルで素敵です!

コージーミステリーが好きな方にもおすすめです。

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まとめ

・『聖なる犯罪者』は事実に基づいてはいるけれど、一つの事件・事柄を特定するのは難しい。
・ポーランドでは偽司祭事件が多く、他の国でも起こっている。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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