映画「いけちゃんとぼく」のあらすじ、感想(ネタバレ)

いけちゃんとぼく

2009年公開、監督は大岡俊彦。

原作は西原理恵子による同名絵本。

あらすじ

地方の港町に住むヨシオ(深澤嵐)には、みんなには見えないいけちゃん(声:蒼井優)という友達がいる。

いけちゃんはまん丸でどこにでも行かれて飛んだりもできる。夜中にトイレに行きたくなった時や、お風呂でおばけがいそうでコワイ時も一緒にいてくれる。

ヨシオはたけし(上村響)とヤス(村中龍人)という二人のいじめっ子にいつも殴られていた。ヨシオはいくら殴っても泣かないので二人の標的にされていた。

ヨシオの父、茂幸(萩原聖人)はヨシオがいじめられていることを知って怒り、勢いでたけしとヤスの親に文句を言いに行くが、直前で引き返してしまう。威勢はいいが気は小さいのだ。

しかし、その茂幸が突然死んでしまう。葬式に来ていた人たちの会話から、茂幸には愛人がいて、酔っ払って愛人宅の前に流れる溝に落ちて死んだことがわかる。

そんな死に方だったが、ヨシオはひどくショックを受ける。

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感想(ネタバレ)

子供向けの映画です。小学生が対象だと思うけれど、私の4歳の子供はこの作品が大好きで繰り返し見ています。

絶対ストーリーを理解していないと思いますが、丸くてボールのように跳ねるいけちゃんの動きや、主人公ヨシオのユーモラスなシーンが気に入っているようです。

そういう意味で、子供が飽きずに見られる作りになっていてすごいなぁ、と思います。

原作の同名絵本が、テレビ番組「ザ・ベストハウス123」(懐かしい!)で「絶対泣ける本第1位」に選ばれたそうです。西原理恵子さんの作品ならそうだろうなぁ、と思います。読んでみたい!

でも、映画はヨシオの成長物語になっているので、いじめられても父親が死んでも立ち上がっていく姿が力強く描かれていて、泣くというよりは爽やかな描かれ方です。

西原理恵子さんっぽいのは、舞台が漁港の町で寂れているところ。といっても雰囲気は暗くなくて、子供たちは元気!

主演の深澤嵐君が素晴らしいです!打たれても打たれてもへこたれず、むしろ強く優しくなっていく姿を好演してます。

親なら、子供がこんな風に育ったらいいなぁ、と思うと思います。親子で見ても楽しめる作品です。

以下ネタバレになっているので、ご注意くださいね。

早く大人にならなければいけない子

父親を亡くしたヨシオに、いけちゃんは「世界には他の子よりも早く大人にならなければいけない子がいる」と言います。

ヨシオは強くなろうと決意し、いじめっ子のたけしとヤスにも応戦するようになります。

始めは負け続きのヨシオでしたが、徐々にやり返せるようになっていきます。いいぞ!

ヨシオは秘密基地を作ります。友達のトモ(中村凛太郎)とマツ(白川裕大)をそこに呼んで、いじめっ子二人と戦おう、と提案します。

でも、トモとマツは嫌だと言い、しかも揉めているとヨシオの父が作った戦艦大和の模型が壊れてしまいました。

一人になってしまったヨシオは、憧れの高校生みさこ(蓮佛美沙子)の妹、みき(宮本愛子)と遊び、心配してくれたみきに唇を突き出して近づくと、みきは怒って去っていきます。

しかも、いけちゃんも真っ赤になって怒っています。どうやらいけちゃんは女の子みたいです。このヤキモチの表現が子供にはおもしろいらしく、うちの子はマネして喜んでました(^o^)

父の秘密を見に

ヨシオは父親の愛人だった家に行き、ベランダから中を覗きました。お金持ちじゃないし、そう幸せそうでもありません。

父が亡くなった溝に寝転がって空を見上げました。急に大量の水が流れ込んできて驚きます。父親もこうやって亡くなったのかもしれませんね。

こうやって大人になっていくヨシオの様子の描き方がいいです。本当に「大人にならなくてはいけない子」なんですね。

帰り道、ガラの悪い男の子たちに囲まれます。自転車に書かれた住所からたけしとヤスがいる町から来たことがバレます。以前、二人からボコボコにされたことを怒っています。

窮地に立たされたヨシオを金髪のギャルが助けてくれました。清楚な美人だったみさこさんです。しかも、ガラの悪い彼氏と一緒です。

車に乗せてもらえて助かりましたが、みさこさんの豹変に「パチンコ屋みたいだ」と驚くヨシオ。「これが本当の私」とみさこはいいますが、絶対前のほうがよかった^^;

みさこと彼氏は駆け落ちする、と言って別れの挨拶をし、車で去っていきました。でも、翌日のニュースで二人の車が事故を起こして駆け落ちは失敗したことを知ります。

妹のみきが心配することもなく「ダサい」と呆れているのがよかった( ̄ー ̄)

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野球で勝負

隣町のいじめっ子たちが、ヨシオたちが遊ぶ空き地にやってきてたけしとヤスをボコボコにしました。隣町には開発で遊ぶ場所がなくなってしまったので、この空き地をよこせと言います。

どうにかしなくては、と思うヨシオは「野球で勝負しよう」と言います。日を改めて、野球の試合が始まりました。たけしとヤスとも力を合わせます。

喧嘩では負けてしまうヨシオたちは、野球では強く、焦った相手は打者にわざと球を当て始めます。ここで怒ったら負けだ、と思ったヨシオは練習した必殺技で、素手でボールを返して相手に命中させます。

で、怒った相手チームと結局乱闘騒ぎに^^;。喧嘩じゃ負けるから野球にしたはずなのに…。

警察が駆けつけて事態は落ち着き、隣町のいじめっ子たちは落ち込んで帰っていこうとします。彼らにヨシオが呼びかけます。

「また野球しようよ。遊ぶ場所がないならここで遊べばいい」

ここね、ちょっとうるっときますよ(;_;)

ヨシオは相手を負かすことが目的ではなかったんですね。仲良く遊べればいい、と。

その後本当に仲良くなって、空き地でみんなで野球をするようになりました。

ヨシオが強くなるだけでなく優しさも身につけて、お母さん(ともさかりえ)もそりゃ涙ぐんじゃいます。

いけちゃんの正体

ヨシオはみんなと仲良くなって、たけしとヤスからいじめられることもなくなり、毎日楽しく過ごすようになりました。

いけちゃんの存在を忘れてしまい、近くにいても気づかないこともあります。ヨシオはだんだん大人になっていくのです。

でも、久しぶりに海岸でいけちゃんと話をしました。いけちゃんはヨシオと一緒に空を飛び、自分の話をします。

実は、いけちゃんはヨシオの最後の恋人でした。でも、あまり長くは一緒に過ごせなかったので、せめてヨシオの子供の頃を見たいと思い、ずっとそばにいたのです。

大人になるヨシオから離れることにし、二人はお別れしました。

時が経ち、ヨシオ(池松壮亮)は大学生になります。初めての授業でとなりになったのはみさこそっくりの女の子でした。二人は話すようになります。

それを遠くから見守っていたいけちゃんは、そっと姿を消しました。

いつもは子供が笑いながら見ている映画だけど、こうやって書いていると、ラストシーンはなんだか泣けてきます。といっても、とっても爽やかな終わり方です。

子供向けとはいえ、子供を持つ親なら一緒に見て楽しめると思います。オススメです(^o^)

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