錚々たる豪華なベテランキャストが終結された『キング・オブ・シーヴズ』ですが、実話だそう。
元ネタ・モデルとなった事件が気になりますよね?
今回はその実話のハットンガーデン事件について紹介します!
目次
『キング・オブ・シーヴズ』の元ネタ・実話の事件は?
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『キング・オブ・シーヴズ』の元となった事件は、映画化されたのは今回が初めてではありません。
なんと3回目!
なぜこの事件がこんなに人々を引き付けるのかというと、盗み出した金額が大金だということもありますが、やはりメンバーが高齢だったということがあると思います。
『オーシャンズ11』のようにスピーディでスタイリッシュなのとは違って皆マイペースに飄々としているのがいいです。
そんな彼らについて映画はどこまでが事実に基づいているのかなど気になりますね。
ハットンガーデン事件の概要
何度も映画化されているので「伝説の事件」なのかと思ったら2015年ですからつい最近のことなんですね。
事件の名称にもなっているロンドンのハットンガーデンが舞台となりました。
ハットンガーデンはダイヤモンド取引が行われている中心地です。
日本だったら東京の御徒町のようなところかしら、と思いましたが規模が違います。
店舗は300もあるそうで、イギリスの中でも最も多く宝石店が集まっています。
故に強盗たちが標的にしてきた場所でもあります。
そのため、1940年代にハットンガーデンの地下に金庫室が作られます。
最先端の技術で安全対策が施されており、防弾ドアの厚みはなんと60センチ!
収められている貸金庫は約1000個だそうです。
映画のベテランたちはここを狙ったんですね~。
計画は約4か月前から練られていました。
道具を集め何度も計画を話し合い、人が少なく貸金庫の中がいっぱいになっているイースターを狙うことにしました。
2015年4月1日、近くで火事が起きて数日間続いていたため彼らに有利な状況になります。
緊急機関が麻痺していたのです。
4月2日に決行となりました。
メンバーはブライアン・リーダー、テリー・パーキンス、ジョン・ケニー・コリンズ、バジル、カール・ウッド、ビリー・ザ・フィッシュ・リンカーン、ダニー・ジョーンズ、の7人が主要メンバーでした。
(名前は本名だけでなく通称も含まれます)
侵入するのはハットンガーデン・セーフデポジット社貸金庫です。
夜に店じまいが済みホリデーに入るとメンバーたちは侵入します。
メンバーの中でも若いダニーとバジルがエレベーター点検のシャフトをおります。
電話線を切断して警報器を解除、別の信号に切り替えました。
木製の扉を破り、金属製のゲートは切断します。
工具の使い方はYoutubeで覚えたというのは現代っぽいですね。
人がギリギリ通れる大きさの穴を開けると、ここでもダニーとバジルが貯蔵庫に入りました。
73個の貸金庫を開けると宝石や現金を詰め込みました。
ここまではわかるのですが、その後の警備や警察の対応がちょっと謎。
翌4月3日になった夜中に警報器が鳴るのですが、警察は1時間放置します。
警備員は扉を確認するのですが、誤認警報だと勘違いして立ち去ります。
警察に届いた通報はなぜか対応不要と判断されました。
ブライアンたちは朝になって機材を詰め込んで帰っていきました。
4月4日に再度3人が訪れて5日に宝石や現金、機材を持ち帰ります。
警備員が不法侵入の痕跡を見つけたのが4月7日。
こんなに遅れたのはやはり祝日があったからでしょうか。
こういう時でも警備くらいは毎日見回りがありそうなものですが、そんなことはないんですね(;^ω^)
5月には警察が犯行を見破り彼らの監視を始めます。
9月にリーダー、パーキンズ、ジョーンズ、コリンズの四人が罪を認めました。
その後も次々と捕まりましたが、バジルだけが唯一逮捕されていません。
以上が事件の概要になるのですが、映画に出てきたようなブライアンの奥さんとの会話などは本当なのかは謎ですね。
事件についてのおおよその流れは映画の通りだと思います。
「英国史上最高額で最高齢の金庫破り」の金額は?
事件でブライアンたちが盗み出したものの総額が1400万ポンドども2億とも言われていますが、どちらが正しいのかわかりません。
盗んだのが現金だけでなく宝石も含まれることから、金額にズレがあるのかもしれませんね。
1400万ポンドでも25億円ですから相当なものです。
「英国史上最高額で最高齢の金庫破り」とのことですが、これを超える強盗は今後もないのではないでしょうか。
『キング・オブ・シーヴズ』のその後は?
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ブライアン・リーダー:懲役6年3か月
ジョン・ケニー・コリンズ、ダニー・ジョーンズ、ビリー・ザ・フィッシュ・リンカーン:懲役7年
カール・ウッド:懲役6年
テリー・パーキンス:懲役7年を言い渡されましたが、のちに刑務所で亡くなりました。
上記の判決は2016年のことでしたが2018年にジョン “ケニー”コリンズ、ダニエル・ジョーンズ、テリー・パーキンス、ブライアンリーダーは、合計2750万ポンドを支払うか7年間の懲役の追加の判決を受けました。
コリンズは760万ポンドのうち732,000ポンドを返済したそうです。
彼の残りの資産を差し押さ措置が進行中という情報がありましたがそれは2019年の情報なので、現在はどうなったかわかりません。
ジョーンズは返還しましたが金額が足りず懲役が6年287日延長されました。
ブライアン・リーダーについてはその後がわかりませんでした。
バジル:逮捕されていません。
『キング・オブ・シーヴズ』に登場した強盗の主要メンバーの中では唯一捕まらなかった人物です。
『キング・オブ・シーヴズ』が好きな方におすすめの作品
先述の通りハットンガーデン事件については『キング・オブ・シーヴズ』の他2作あります。
その2つと他にもベテランたちの強盗関連映画があるので紹介します。
ハットンガーデン・ジョブ
『キング・オブ・シーヴズ』でのバジルと思われる人物がXXXという素性が謎の男として登場。
彼の目線で描かれた作品です。
事件の概要は『キング・オブ・シーヴズ』と同じですが、描き方は割と地味。
キャストも『キング・オブ・シーヴズ』のように有名なベテランではないので、XXX役のマシュー・グードのイケメンぶりが一番の華といったところです。
強盗映画のわりに静かな映画なので、のんびり見るにはいいと思います^ ^
ジーサンズ・ジョブ 最後の強盗
こちらは『ジーサンズ はじめての強盗』の後での邦題なのでこのようなタイトルになっていますが、内容はハットンガーデン事件です(;^_^A
『ジーサンズ はじめての強盗』の続編ではないのでお間違えなく。
ハットンガーデン事件を描いた映画の中では一番古く2016年に製作されました。
こちらは『ハットンガーデン・ジョブ』よりもっと地味かも(;^ω^)
ゆるーく見ましょ。
ジーサンズ はじめての強盗
『キング・オブ・シーヴズ』は高齢者ながらプロの犯行でしたが、こちらは「はじめての強盗」とあるように素人です。
真面目に生きてきたおじいちゃん3人が生活費に苦しみ、初めて人の道を外します。
ここでもマイケル・ケイン登場です。
強盗でも上品さを出すにはやはり必要な俳優なんですね。
モーガン・フリーマン、アラン・アーキンの二人と豪華なキャストです。
ミッドナイト・ガイズ
ギャングの老後と友情を描いたクライム・ドラマです。
刑務所を出たヴァルをドクが迎えに行きますが、実はドクはヴァルを殺すようボスから命じられていました。
その親友たちの一夜を描いています。
ヴァルをアル・パチーノ、ドクをクリストファー・ウォーケンが演じています。
彼らの親友としてアラン・アーキンも登場。
決して自慢できる生き方をしてこなかった三人ですが、それでも渋くてカッコいい!
ヴァルはドクに命じられた内容をわかっているけれど、覚悟を決めているし決して恨んだりしない。
この二人の友情も胸に染みるし、一方では老人あるあるのようなコミカルな部分もありどこまでも魅せてくれます。
名言も多く、今回紹介する4作の中でダントツ一番のおすすめです。
まとめ
・『キング・オブ・シーヴズ』の元ネタ・実話の事件はハットンガーデン事件。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!