海の上のピアニストが船から降りない理由は?ラストのセリフを聞こう!

海の上のピアニスト

映画『海の上のピアニスト』ですが、主人公が船から降りない理由は何なのでしょう。
ラストに主人公が話すセリフを振り返ってみましょう。
ネタバレになりますので、映画を見ていない方はご注意下さいね。

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『海の上のピアニスト』の作品情報

【原題】The Legend of 1900
【劇場公開日】 1999年12月18日
【製作年】1999年
【製作国】イタリア・アメリカ合作
【配給】アスミック・エース、日本ビクター
【監督】ジュゼッペ・トルナトーレ
【キャスト】ティム・ロス、プルイット・テイラー・ビンス、メラニー・ティエリー、クラレンス・ウィリアムズ3世、ビル・ナン、他。

あらすじ

1900年。豪華客船ヴァージニアン号の機関士ダニーは、ダンスホールのピアノの上に置き去りにされた赤ん坊を見つけ、その子に“ナインティーン・ハンドレッド”と名付けて自分で育て始める。船という揺りかごですくすくと成長したナインティーン・ハンドレッド。ある晩、乗客たちは世にも美しいピアノの旋律を耳にする。ダンスホールのピアノに座って弾いていたのは、ナインティーン・ハンドレッドだった。

引用元:映画.com

1900はなぜ船を降りなかったのか

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船で生をうけ一度も陸に降りずに生きてきた主人公1900ですが、映画の結末にはその船が老朽化のため爆破によって取り壊されることになります。
当然船を降りなければ1900も爆破で死んでしまいます。

それでも1900は船に残ることを選びます。
死ぬとわかっているのになぜそのような行動をとったのでしょうか。

以下、私の考察です。

陸には居場所がない

1900は船で生まれ、親が誰だか知らないままずっと船上で生きてきました。

陸には誰も知り合いがいないし、自分を証明する日本でいう戸籍、アメリカならソーシャルセキュリティーナンバーがありません。

(まぁ、それはどうにかなる気がしますしそれだけで船を降りなかった理由にはならないですよね^^;)

 

彼には陸が外国のような、もっといえば宇宙のような「異世界」だったかもしれません。
そこに降りてゆく勇気がなかった。

 

普通に陸に暮らす私たちの中にも、生まれ育った場所から離れず一生そこで暮らす人だっています。
1900もそうしたかったのかもしれません。

 

異世界は怖いから、このまま船で一生を終えよう、そんな見方もできるなぁ、と思います。
でも、この理由はちょっと弱いなぁと思います。

 

だってそのまま船にいたら爆破で死んでしまうのですから。
とりあえず船から降りてみたって死にはしないわけで、井の中の蛙の「井」から出るくらいできる気がします。

 

それが彼の生き方だった

個人的にこっちだろう、と思うのは

船が彼の地球であり生き方だった

ということです。

 

ピアノを演奏し、人々に喜んでもらい船の上で生きる人々と生活する。
それが彼にとって、過不足なくぴったり十分な生き方だったのでしょう。

でも、演奏して人々に喜んでもらうのだったら陸だってできます。
むしろ、もっと大勢の人たちに演奏を聴いてもらうことができます。

 

それを選ばなかったのは、船が彼の生きる世界だった
そこで生きることを決め、船上で死ぬことを選んだ、と思うのです。

 

1900は一度船を降りようとしたことがありました。
彼は恋とも呼べないような、ある少女に対して淡い想いを抱いた後、一度陸に降りようとするのです。
彼女の存在で「外の世界」があることを実感し、そこに行こうと思ったのかもしれません。

でも、船から陸に続くタラップの途中まで降りると立ち止まり、結局船に引き返します。

あの時彼は陸に降りることをやめ、船で生きることを決心したのではないかと思うのです。

 

すごく感覚的なことなのでお伝えするのが難しいのですが、船が爆破される前にトランペッターのマックスと話す会話が1900の心情を表しています。

ラストマックスとの会話

船が爆破される前にマックスが船に一人でいる1900を見つけ、一緒に降りようと言います。
でも、1900はこう言います。

 

あの巨大な街には終わりがない。
始まりはあるが終わりがない。
しかしこの船には始まりと終わりがある。
一人一人に向けて弾くことができる。
鍵盤の数は88と決まっている。
船ではそれを弾くことができる。
だがあの街では88の鍵盤が無限に続いている。
それを弾くことができるのは神だけだ。
あの街には終わりがない。

 

これだけ聞くと意味不明ですよね^^;

でも、映画でマックスに向かって真摯に訴える1900がこう言うのを見て号泣でした(T_T)
自分が生きられるのはこの船の上だけ、陸では体は生きていても彼の心は呼吸できないのかもしれません。

 

「船で終わりを迎えること」も含めて彼の生き方だったのでしょう。
それが自然に、ではなく爆破という形になってしまったということも受け入れての死だったのではないのでしょうか。

 

見る人の数だけ見方があると思いますが、私はそんなふうに思いました。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

 

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