DESTINY 鎌倉ものがたりは面白い?感想とネタバレ!

鎌倉ものがたり

『DESTINY 鎌倉ものがたり』を見た感想ネタバレを含んで書きました。
これから映画を見る方はご注意下さいね。
面白かったところと、逆に自分の好みではなかった点を書いています。

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『DESTINY 鎌倉ものがたり』の感想をネタバレありで

『DESTINY 鎌倉ものがたり』はよかったところ、好みでなかったところ、両方ありました。

それぞれについて感想をネタバレありで書きますね。

面白かったところ

面白かったというか、よかったところは色んな人の愛情をそれぞれの形で描いている点です。

一色夫婦の愛

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主役の一色夫婦は新婚ということもありとにかくラブラブ。
でもいやらしさはなく見ていて微笑ましい感じです。

それは、監督の演出もあるのでしょうが、主演の堺雅人と高畑充希が持つ雰囲気がよかったのではないかと思います。
温かみのある、可愛い夫婦にピッタリでした。

 

見ていてほっこりと和む感じですが、後半にそれが一転します。
魔物に見初められた奥さんの亜希子が黄泉の国に連れ去られると、穏やかな表情から笑顔が消えて夫の一色正和が黄泉の国に乗り込みます。

亜希子が、夫を思って自ら黄泉の国に行くシーンは高畑充希の持つ透明感が相まって本当に切なかった。
終盤の魔物との戦いに続くいい場面です。

本田の家族愛とヒロシの恋愛

鎌倉ものがたり

一色正和の担当者本田の家族愛も素敵でした。
妻とまだ幼い子供を残して死んでも死にきれない本田は魔物となって人間界にとどまる決意をします。

 

どんな魔物になるかは選べないのですが、なんとも可愛らしいカエルの魔物になりました。
このカエルが、物語の『がまくんとかえるくん』みたいなんです(^q^)

その姿を活かして遊園地の風船売りをしながら自分の家族を見守る姿は切なかったです。
でも可愛いんですけどね(^^)

 

残された奥さんを想うヒロシもよかったです。
夫に先立たれて落ち込む里子を励ますのですが、それを見て面白くないのは本田。

怒ると恐ろしい魔物に変身してしまうので、その姿でヒロシを脅しにいきますが、ヒロシは屈しません。
ヒロシの里子への本気度が伝わるいい場面です。

夫婦愛や家族愛だけでなく、恋愛もちゃんと描かれていました。

 

老夫婦の愛

夫を残して死んでしまった老人和子は死神と契約して幽霊となり、夫を見守っています。
夫が亡くなった時、2人で寄り添って黄泉の国に向かいます。

その姿は理想の夫婦そのもので、亜希子も2人を見て感動します。
本当に素敵な夫婦でした!

 

死神

黄泉の国側のキャラクターで一番魅力的だったのは死神でした。

「死神」というと、ついタロットカードに描かれるような黒いマントに頭巾、ドクロの顔に大きな鎌を想像しますが、この映画ではなかなかおしゃれでした!

スーツ姿に帽子、金髪という出で立ちは『鎌倉ものがたり』のどの死神も共通で、SF映画に登場するMEN IN BLACKのようですが、とてもスタイリッシュでした。

しかも、おどろおどろしいところはなくむしろ明るくカジュアル
接客業で働く人間のようで面白い描き方でした。

この死神を主人公にスピンオフがあったら見てみたいです!

 

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好みではなかった点

すべてがよかった!とはいかず、好みでないところもありました。

商業的確信犯

この映画の初めから終わりまで通して感じた印象は「商業的確信犯だなぁ」
同じ山崎監督の『ALWAYS 三丁目の夕日』を見た時はもっとそれを強く感じてちょっと引いてしまいましたが、今回は引くほどではないけれどやはり同様の印象。

 

もし「ヒットの法則」というものがあるならばそれに忠実に乗っ取って作っている感じがするのです。
世の中の人が今どのようなものを欲しがっていて、どうすればそれを供給できるのかリサーチしてとても上手に提供しているなぁ、と。

それはそれで悪いことではありません。
映画はビジネスですから。

 

性格のよろしくない私は『ALWAYS 三丁目の夕日』を見た時「ね、みんなこういうの好きでしょ?」という声が聞こえるようで映画に入り込めませんでした。
ですので、本作はさほどではないにしても『ALWAYS 三丁目の夕日』が好きでない人にとっては同様に好きになれない可能性があります。

 

創造力には勝てない?

私は原作を読んでいないので映画の印象がすべてなのですが、「これは原作も同じなのかな?」と思ったのは黄泉の国でラスボスと対決するシーン。
死神が正和に「黄泉の国はあなたの想像した通りに見えているんです。地獄も同様に」ということを言います。
これが伏線となっています。

つまり、黄泉の国で起きることは正和の想像に大きく左右されます
亡くなった自分の父からアドバイスをもらい、作家らしく想像力を駆使してラスボスから逃げたり戦ったりします。

想像が創造となり、正和の手元に武器となる竹刀が現れるCGは素晴らしいです。
でも、「イメージ力がすべて」というのはつまり「なんでもアリ」なんですよね^^;

 

そうなると、ラスボスと対決する時、せっかく迫力あるシーンなのに「イメージすればいいのだから勝てちゃうよね」と冷静に見てしまいました。
原作と同じだとしても、別の展開があってもよかったんじゃないかな、と思ってしまいました。
想像の力に制限やルールを設けたらもっと危機迫るものになったのではないかと。

 

対象年齢は?

この映画は全体を通してはファンタジーです。
妖怪や魔物が出てくる点では子供向けな印象。

でも、軸となるストーリーは一色夫妻の夫婦愛です。
上述のように色々な愛情が描かれていて、それは子供向けではありません。

ただ、大人向けにしてはファンタジックなシーンは子供っぽく感じました。
いっそのことマーベルやDCのようなヒーローものだったら、納得できるのですが、対象が誰なのかな、と思ってしまいました。

 

昭和な平成

この映画の設定は現代だそうです。
でも、雰囲気はとっても昭和。

携帯は出てこないし、夫婦が住んでいる家は古いお屋敷。
車はクラシックカーで、正和は「先生」と呼ばれるにふさわしい着物姿です。

妻の亜希子も「どこに売ってるの?」と聞きたくなるような昭和なセーターを着ています。
それはそれでとても素敵です。

ただ…いい悪いというわけではないのですが、あまりに古典的な描き方に違和感を覚えるシーンも。

 

たとえば、作家然とした着物の正和が原稿用紙に手書きで文字を書きながら、頭を掻きむしってスランプを表現したり。

一番の違和感は亜希子。
23歳で子供がいないのに専業主婦で「私、作家の奥さんになれるかしら」なんて、それこそ「昭和の若奥様」なことを呟きます。

そして、働いていないのに「うちにはお金がない」と言います。
「夫の収入がすべて」な時代の発言なんですよね。

 

とっても可愛くて「理想の嫁」っぽいのは高畑充希が可愛いのではまっているのですが、上述の時代錯誤感についていけず…。
いっそのこと「これは昭和の設定です」と言ってもらえればすっきりすのですが、現代だということなので、映画に置いてきぼりにされた感じがしました。

 

『DESTINY 鎌倉ものがたり』はオススメしない?

好みでない点を色々書いてしまいましたが、ではオススメしないのかというとそういうわけではありません。
間違っても「駄作」ではないし、全体としては楽しめました

 

楽しみ方としては「ファンタジック超大作」として遊園地のジェットコースターに乗る気分でいけば楽しめると思います。
私のように商業っぽさが苦手な人はあまり深い感動を求めないほうがいいと思います。

 

とはいっても、私の周りで『ALWAYS 三丁目の夕日』が好きな人が多く、彼らはALWAYSで「泣いた!」と言っていたのであの映画が好きな人はばっちり泣けるし感動できると思います。
山崎監督の作品が好きならオススメです!

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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