フランスを代表する大女優イザベル・ユペール。
出演作はフランスだけでなくハリウッドやヨーロッパの国々、韓国など多岐にわたります。
そんなイザベル・ユペールのプロフィールとおすすめ映画をご紹介します。
目次
イザベル・ユペールのプロフィール
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本名:イザベル・アンヌ・マドレーヌ・ユペール(Isabelle Anne Madeleine Huppert)
生年月日:1953年3月16日(67歳)
出身地:フランス、パリ
パリのフランス国立高等演劇学校などで学んだ後、テレビや演劇を経て1972年に映画デビュー。
出演した映画の本数は100本以上!
そのうち日本で観ることのできる作品はおそらく半数ぐらいだというのがちょっと惜しいですね。
夫はプロデューサー、映画監督、俳優のロナルド・シャマー。
女優のロリータ・シャマーを含め3人子供がいます。
そして姉は映画監督のキャロリーヌ・ユペールと、家族にも映画関係者が多いです。
イザベル・ユペール出演のおすすめ映画
イザベルユペールの出演作の中からおすすめの映画を9選紹介いたします。
エル ELLE
『ロボコップ』のポール・バーホーベン監督のサスペンス映画。
ある日覆面の男からレイプされる会社経営者のミシェル。
何事もなかったかのように日々を送ろうとするミシェルですが、周囲に犯人の影がちらつきます。
ミシェルは犯人を突き止めようとするのですが……。
ユペール演じる主人公ミシェルは、簡単には共感できないようなキャラクター。
強さや冷淡さを見せつけながらも、死にそうな小鳥を救おうとする人間的な面を垣間見せたりと、本作のユペールは観ていて飽きることがないです。
ハリウッドで演じる女優が見つからず、ユペールを主演にフランスで製作されたという衝撃的な一本です。
ピアニスト
ピアノ教師のエリカは母親と二人暮らし。
厳格な母親は執拗にエリカを干渉し、40代のエリカは男性経験がなく、倒錯的性癖を隠し持っています。
そんなエリカに好意を寄せる若い男性が現れ、戸惑うエリカですが……。
監督はオーストリアのミヒャエル・ハネケ。
ハネケ作品には複数出演しているユペールですが、本作は特にインパクトの強い主人公の作品で、ユペール以外にエリカ役は考えられないです。
そしてこちらも『エル ELLE』同様、なかなかに共感できないような主人公で、またそこが魅力でもあります。
沈黙の女/ロウフィールド館の惨劇
ブルジョア家庭の家政婦ソフィーと郵便局で働くジャンヌが互いにコンプレックスや富裕層への羨望と憎しみを持っていることで意気投合。
二人はやがて破滅へと向かっていきます。
ヌーヴェル・ヴァーグの巨匠クロード・シャブロル監督作。
ユペールはガムを噛みながら郵便物を勝手に開封する不真面目な郵便局員ジャンヌを演じています。
昨今ヒットした韓国映画『パラサイト』を連想してしまうような、格差社会を描いた作品は昔からあったのだなぁと改めて思ってしまいました。
カセットテープを用いたラストシーンが衝撃的。
注目してみてください。
主婦マリーがしたこと
こちらも『沈黙の女/ロウフィールド館の惨劇』と同じくクロード・シャブロル監督作。
第二次世界大戦中、ドイツ軍占領下の北フランス、ノルマンディ。マリーはひょんなことから隣人の堕胎を手伝います。
当時堕胎は法律で禁じられていましたが、お礼に蓄音機をもらったことに味を占めたマリーは、その後も次から次へと困っている女性たちに手を貸していきます……。
元々あまりよくなかった夫婦関係はさらに冷え切り、しかし生活は豊かになったことで変貌していくユペール演じるマリーから目が離せません。
実話をもとにした映画ということで、観ているこちらも閉塞的な空気から逃れることができなくなります。
8人の女たち
フランソワ・オゾン監督によるミュージカルコメディ。
クリスマス・イブの朝、雪のため密室となった大邸宅で、主人の死体が発見される。邸宅にいるのは8人の女たち。
一体犯人は誰なのか?!
ユペールのほかにも、カトリーヌ・ドヌーブ、ファニー・アルダン、エマニュエル・ベアールなどそうそうたる豪華女優たちの共演が見どころ。
ミュージカルと言っても熱唱系ではなく、控えめの振り付けとでキュートな歌唱で魅了されます。
天国の門
1890年、西部大開拓時代のワイオミング。
東欧からの移民が押し寄せる中、先住民にとって移民たちは牛泥棒と無政府主義者であり邪魔な存在。
家畜業者の会議が開かれ、牧場主は125名の開拓移民の処刑リストを作り、殺し屋を雇いました。
マイケル・チミノ監督がジョンソン郡戦争を題材にして作り上げた西部劇超大作。
ユペールは本作でハリウッドデビューを果たします。
クリス・クリストファーソンをはじめとする男たちの中、紅一点登場する20代のユペールの姿を観ることができます。
ユペール、若くてとてもかわいい(今もその美しさは健在ですが)!
タイム・オブ・ザ・ウルフ
危機的な災害が起き、ヨーロッパ中が水と食料不足に陥ります。
ジョルジュとアンナ夫婦はわずかな貯えを持ち、子供を守るために田舎の別荘へと向かいますが、さらなる悲劇が一家を襲います。
ミヒャエル・ハネケ監督のディストピア映画。
ユペールは2人の子供を支える母親役を演じています。
架空の物語ではありますが、もしこういう状況に陥ったら……と、ハネケの厭~な世界に身を浸せる作品です。
3人のアンヌ
恋愛映画でヨーロッパなど世界的に人気の高いホン・サンス監督が、初めてユペールを主演に迎えたラブストーリー。
韓国の海辺の街へバカンスに訪れた同じ名前を持つ3人のフランス人女性・アンヌが繰り広げる恋を描きます。
ユペールが演じるのは、成功した映画監督、浮気中の人妻、離婚したばかりの女性という3人のキャラクター。
言葉の壁がありながらのラブストーリーとホン・サンスらしいチープさが絶妙です。
ユペールはこの作品の後、2017年の『クレアのカメラ』にもホン・サンス監督作に出演しているので、気になった方はぜひ。
眠れる美女
イタリアで実際にあった尊厳死事件をベースにマルコ・ベロッキオが監督したヒューマンドラマ。
17年間植物状態でいるエルアーナ・エングラーロの尊厳死をめぐりイタリア全土で論争が巻き起こっています。
そんな尊厳死問題に直面した3組の人々の葛藤が描かれます。
この作品でユペールは、昏睡状態の娘ローザを看病するため女優としてのキャリアを捨てた母親を演じます。
ほかの家族の言葉も聞かず一心に、毎日執拗に祈りをささげる姿が印象的です。
未来よ、こんにちは
パリの高校で哲学を教えているナタリーは夫と二人暮らし。
順風満帆な生活を送っていると思っていたナタリーだけれど、バカンスシーズンを前に、突然夫から離婚を切り出されてしまいます。
予期せずおひとり様になってしまったナタリー。
ナタリーは一人でバカンスに出かけるのですが……。
一人でも楽しく過ごそうとするユペール演じるナタリーだけれど、孤独に泣き出してしまったり……。
こういうか弱さを見せる孤独な女性キャラクターというのはとても珍しく感じます。
そんな貴重なユペールを観ることができる一本です。
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独自の配信でしか見られないディズニーやピクサー、ジブリ作品なども見られるのもポイントです。
まとめ
全般的に強烈なキャラクターを演じてきたというイメージのあるイザベル・ユペールです。
彼女の出演作はどれも興味深い作品ばかり。
今後の活躍にもぜひ注目してみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。