バンテージポイントの意味と感想ネタバレ!羅生門スタイルにカーチェイス!

バンテージポイント

『バンテージポイント』を見たので、感想ネタバレを含んで書いています。

タイトルの意味や、「羅生門スタイル」と言われる本作ですが私は別の映画を思いしたことなども合わせて書いてみました。

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『バンテージポイント』の作品情報

【原題】Vantage Point
【劇場公開日】2008年3月8日
【製作年】2008年
【製作国】アメリカ
【配給】ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
【監督】ピート・トラビス
【キャスト】デニス・クエイド、デニス・クエイド、フォレスト・ウィテカー、エドゥアルド・ノリエガ、エドガー・ラミレス、アイェレット・ゾラー、サイード・タグマウイ、シガニー・ウィーバー、ウィリアム・ハート

あらすじ

スペインで開催されたテロ撲滅の国際サミットに出席したアシュトン米大統領が、大群衆の前で何者かの凶弾に倒れ、続けて現場に仕掛けられていた爆弾が爆発。大統領の警護に当たっていたシークレットサービスのバーンズは、すぐさま犯人の捜索を開始するが……
引用元:映画.com

羅生門とユージュアルサスペクツ


ここからはネタバレを含みますので、これから映画を見る方はご注意下さいね。

アメリカ大統領を狙撃した犯人を、事件に関わる人々のそれぞれの視点から同じ時間を繰り返し再生して事件を明らかにしていくのが特徴です。

この手法、「羅生門スタイル」と言われていますが厳密には違うみたいですね。
「みたいですね」というのは、私が「羅生門」を見ていないからです、すみません^^;

一つの事件を複数の視点から語っていくという点は同じですが、「羅生門」では皆が違ったことを言うから真実がわからない、という結果ですが、この映画では違った視点から事件を繰り返し再生するたびに新たな真実が見えてきて最後には犯人が分かるという構成になっています。

私は『ユージュアルサスペクツ』を思い出しました。

『ユージュアルサスペクツ』では最後に「この人が犯人だったのか!?」という驚きのラストになりますが、『バンテージポイント』では徐々に登場人物の背景が見えてくるのが特徴です。

初めに、大統領が演説する広場の報道風景、つまり一番事件を客観的に視聴者の立場に近い映像を見せて事件の概要を説明。
徐々に事件に関わる内部の人々の視点から事件が明らかになっていきます。

事件に関わると言っても、接触事故のように巻き込まれた感じの旅行者の男性なども交えて、事件がリピート再生される度に玉ねぎの皮を向くように徐々に事件に深く関わる人に近づいていくのが面白かったです。

「なるほど、この人はこういう立場の人だったのか」と再生される度に徐々に事件の背景がわかってきます。

秀逸なのは、ちょっとずつ明らかにしながらも最後の再生で一気に真実が明らかになり、しかも何度も見ていたはずの映像なのに「そうだったの!?」という表裏が覆されるような結末があることです。

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バンテージ・ポイントの意味

「バンテージ・ポイント」とは「見晴らしの利く地点、有利な地点」という意味です。
本作では登場人物にしか見えないそれぞれの「視点」から事件を描いていますね。
そういった趣旨を表す言葉です。

映画は以下の人物の視点で切り取ったシーンを集めています。

  • 報道現場を取り仕切るディレクターの視点
  • 旅行で大統領演説の広場を訪れた男性の視点
  • 市長を守る警察を名乗る男性の視点
  • 大統領の視点
  • 実行犯の視点
  • シークレットサービスの視点

大統領の替え玉と「POTUS」の意味

「大統領狙撃事件」とそれに続く爆破がストーリーの核にあるのですが、実は狙撃された大統領は替え玉でした。

本物の大統領は演説するつもりで広場に向かいますが、脅迫を受けて替え玉が演説することになります。

劇中も「写真だけならまだしも…」というセリフがある通り、替え玉が演説することなんてあるのでしょうか。
それはともかく、替え玉と本物を区別すべくSPや大統領陣営の間で呼び名が交わされます。

「ワシ」:替え玉
「POTUS」ポータス:大統領本人

よく「ワシは舞い降りた」なんて言いますからね、「ワシ」は大物を差す言葉なのですね。
そういう意味では「本物」っぽい感じがしますが^^;

で、「POTUS」って何?と思ったら略語なんですね。
アメリカ大統領「President Of The United States」の略でPOTUS。
SPが使う言葉だから暗号かと思ったら一般的な言葉だったようで意外でした。

私が無知なだけかもしれません(-_-;)
勉強になりました!

見どころはカーチェイス

特徴は時間を遡って事件を違った視点から繰り返し見せるという手法なのですが、ラストに激しいカーチェイスがあり、一番印象に残るのはそこだったりします。
しかも見せ場を作るのは、ただの旅行者のはずなのに活躍しすぎなハンディカムのおじさん。

偶然知り合った少女を助けるために、迫ってくる車の前に飛び出すシーンは圧巻。
都合よく事件の真相に関わるシーンをいくつも撮影していたり、少女も自分の子供と同年齢という点以外にさほど思い入れもないだろうに、と不自然な設定ではあります。

でも、なんだかんだいって、殺伐とした映像に温かみを添えるいい役ではあったと思います。
ただ、犯人が運転する車が少女を避けようとして横転するのは、犯人の中にわずかに残った良心を表すという意味ではよかったけれど、それまでに無関係な人たちをバンバン殺していたので、子供とはいえそこまでして避けようとすることに真実味は薄く感じました。

それでも、「それも大統領暗殺を企てるほどの信念の裏にある人間性」という風に捉えるとなんだか切ない場面ではあります。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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