映画『レディバード』を見てきました!
あらすじ・感想をネタバレ込でラスト・結末まで書いています。
まだご覧になっていない方はご注意下さいね。
目次
『レディ・バード』の作品情報
【原題】Lady Bird
【劇場公開日】2018年6月1日
【製作年】2017年
【製作国】アメリカ
【配給】東宝東和
【監督】グレタ・ガーウィグ
【キャスト】シアーシャ・ローナン、ローリー・メトカーフ、トレイシー・レッツ、ルーカス・ヘッジズ、ティモシー・シャラメ、ビーニー・フェルドスタイン、他。
あらすじ
カリフォルニア州のサクラメント。閉塞感漂う片田舎の町でカトリック系の女子高に通い、自らを「レディ・バード」と呼ぶ17歳のクリスティンが、高校生活最後の年を迎え、友人やボーイフレンド、家族、そして自分の将来について悩み、揺れ動く様子を、みずみずしくユーモアたっぷりに描いた。
引用元:映画.com
ネタバレをラスト・結末まで
母親と大学の下見に行き、帰りの車で口論になります。
地元の大学に行って欲しい母親と、ニューヨークに行きたいレディ・バード。
口論の末、車から飛び降りたレディ・バードは腕を骨折してしまいます。
ぽっちゃり目の親友ジュリーと時には悪ふざけをしながらも、レディ・バードは母親の決めたカトリック系の高校に通っています。
病院勤務の母、優しい父親、兄のミゲルと暮らしています。
母親とは何かとぶつかるので、ニューヨークの大学に行くため父親を味方につけて奮闘しています。
先生の勧めで学校で行われるミュージカルのオーディションを受け、そこで出会ったダニーに一目惚れ。
二人の交際は順調なものの、父親が失業し家庭はギクシャクしています。
「高校生最後の感謝祭だというのに」と母親から文句を言われながらもレディ・バードはダニーの家で感謝祭を過ごします。
その時のワンピースは母が娘のために手直ししたものでした。
レディ・バードはそんな母親の愛情には気づいていません。
ダニーの家は、レディ・バードが憧れる地区にある素敵な豪邸でした。
レディ・バードはダニーやジュリーと楽しく過ごします。
ミュージカルも盛況でダニーともラブラブ。
すべてがうまくいっているように思えました。
ところが、ミュージカルの打ち上げで盛り上がっている中トイレに行くと、ダニーが男の子とキスしていました。
順調だと思っていた恋愛は終わりを告げ、失意の中カフェでバイトしているとダニーが訪れます。
ダニーは自分が同性愛者だということに悩んでいました。
彼の立場を理解し、二人は友情の抱擁を交わします。
ミュージカルに参加したことが内申で評価され、地元のデービス校から入学の許可がおりました。
地元の大学に行って欲しい母はそこを希望しますが、行きたくないレディ・バードは母、兄のミゲルと喧嘩になります。
そんな中、バイト先のカフェに来ていた同じ高校のカイルと出会います。
カイルはバンドのメンバーで学校でもイケてるグループの男の子。
カイルと仲良くなりたいレディ・バードはカイルと仲のいいジェナに近づきます。
ジェナはお金持ちで美人、カイルと同じ目立つグループにいます。
ジェナと仲良くなるにつれてミュージカルには参加せず、親友のジュリーとは溝ができてしまいます。
学校では性教育の講演中に講師を罵り停学に。
怒った母親とまた喧嘩になり激しく口論します。
一方、カイルとはいい雰囲気になり処女を捧げますが、彼も未経験だと言っていたのに嘘だとわかります。
裏切られた思いでいると、大喧嘩したはずの母親が慰めてくれました。
卒業が近くなり、レディ・バードはカイルとジュナと共にプロムに向かいます。
でも、レディ・バードをバカにしているカイル、ジュナたちとは意見が合いません。
「プロムなんて行くのをやめて別のパーティに行こう」という彼らと別れ、親友だったジュリーの家に向かいます。
レディ・バードの訪問に泣き出すジュリーと仲直りし、二人はプロムに行って盛り上がります。
無事卒業し家族でお祝いする中、レディ・バードはデービス校ではなく補欠リストにあがっていたニューヨークの大学に行こうとしていることが母親にバレてしまいます。
家族の中がまとまってきたように思えましたが、母親と今まで以上に深い溝ができてしまいます。
18歳の誕生日、父親だけが小さなカップケーキでお祝いしてくれました。
レディ・バードはタバコや成人雑誌を買い、密かに「18歳」を味わいます。
正式にニューヨークの大学から合格通知が届き、レディ・バードは大学へ行く準備をします。
空港では父親は温かく送り出してくれますが、母親は目も合わせません。
でも本当は母親だって応援したいのです。
レディ・バードが旅立ってから空港に戻り父親と泣いて抱き合いました。
ニューヨークで新生活を始めたレディ・バードは母が書いた長い手紙をカバンから見つけます。
父親がゴミ箱から拾い、レディ・バードのカバンにそっと忍ばせたのでした。
レディ・バードは母親の愛情を感じ感謝し、やっと本当の名前クリスティンを名乗ります。
ひどく酔いつぶれて病院で目を覚ました翌日、教会で聖歌隊の歌を聞き故郷を思います。
実家に電話すると、レディ・バードは留守電に感謝のメッセージを残しました。
『レディ・バード』の評価・感想
2017年からアメリカでの評価の高さは届いていたのですごく気になっていました。
アカデミー賞にノミネートされ有力候補と言われていましたし(結局ハズレてしまいましたが)。
RottenTomatoesでも99%!
日本での公開をすごく楽しみにしていました。
で、初日に見てきたわけですが。
よかった!確かによかった。
『レディ・バード』のよかったところ
髪を赤く染めて自分のことを「レディ・バードって呼んでね」なんて言っちゃうちょっとイタイところ。
「平凡なように見えて本当の私は特別」って思いたい10代特有な感じ。
(日本ではそれを中二病と呼ぶ)
良い家族に恵まれているのにうまくいかなかったり、仲がいいけどイケてない親友と離れて人気者と仲良くなろうとしたり。
そんな高校生あるあるが描かれていました。
母と女の子という男性とは違うぶつかり方も、女性の私にはよくわかりました。
ただ…正直そこまで高評価な訳はピンときませんでした。
『レディ・バード』のイマイチだったところ
主人公のレディ・バードを演じたシアーシャ・ローナンの演技はよかったけれど、でもレディ・バードがそんな魅力的に感じませんでした。
別に平凡でよいのです。
平凡なら平凡で応援したくなったりするじゃないですか、いいキャラなら。
そういう感情移入してしまうようなキャラクターが登場しなかったのはちょっと残念。
ラブラブだったダニーが実はゲイだったり、いつも穏やかで優しい父親がうつ病だったりするシーンは「そうか、そういう弱者が頑張っていく姿が描かれて、レディ・バードもキャッチコピーみたいに『はばたけ、自分』ってなるのかな」と思えばそうではありません。
ダニーがゲイだったという設定はレディ・バードが失恋するための原因として使っていただけだし、父親のうつ病は家庭がギクシャクする一因というだけ。
「あ、そうなんだ」とストーリーの上を流れてしまうのです。
物語の大きな部分を占める母と子のわだかまりや愛情ですが、涙を誘う部分はあるものの最後の手紙の内容はほんの触りしか紹介されないし「なんだかなぁ」と思いました。
それから…これは私だけかもしれないけれどシアーシャ・ローナンが高校生に見えなくて、「女優さんが高校生の格好をしている」ことを意識してしまって時々頭が現実に引き戻されました。
演技は素晴らしいのですが、演技だけでは高校生らしさはカバーできないところがありました。
実際、10代ではないので仕方がないのですが^^;
大きくクローズアップされていた母と娘の関係
母との関係で気になったことが2点ありました。
子を思うあまりうまくいかない、といのはよくわかるのですが「それ言っちゃダメでしょ!」ということを言っていて。
「お前にいくらかかったと思う?」
これは、「あなたのために私はがんばって働いているのよ」と言いたいのかもしれないけれど、いらない言葉では?
言わせるのであれば、その背景をもっと描いてもよいと思います。
単に頑張って働いている、というだけでなく、そこまで言っちゃうくらいの何か理由がほしかったです。
「最高のあなたでいてほしいのよ」
これも結構ひどい言葉だな、と。
「今のあなたは最高じゃない」という意味ですからね。
このセリフ自体が悪いというのではなく、それを補うくらいの愛情あふれるシーンがないのが残念なんです。
まとめ
色々文句を書いてしまいましたが、きっと他の方はこの母と子の関係は「わかる!」と思う人が多いかもしれません。
女性同士特有の結びつきやぶつかる感じは描かれていたので。
ラストの空港のシーンは特に、感動する人は多かったんじゃないかな、と思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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