女スパイに課せられたミッションは、裏切りの「モグラ」を捜せ!
バレリーナからスパイになった女は、その美しさを武器に危険な罠を仕掛けていく!
『レッド・スパロー』は、ジェニファー・ローレンスが挑む衝撃のエロティック・サスペンスです。
ロシア情報庁に潜む「モグラ」の正体とは?
謎に包まれた人物・コルチノイ将軍について解説します。
ネタバレを含むので、未視聴の方はお気を付けください。
目次
『レッド・スパロー』の大物モグラは誰?
『レッド・スパロー』でのメインストーリー「モグラの追跡」ですがどうして主人公がモグラを追うことになったのか、そのターゲットとして挙がったのは誰なのか、について書きます。
モグラを追う経緯
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ロシア・ボリショイバレエ団の花形バレリーナ ドミニカ・エゴロワは、公演中に足に大けがを負いトップの地位を失います。
彼女の叔父でロシア情報庁の幹部であるワーニャは、彼女の素質を見込んでスパイ養成所に入るように勧めます。
養成所では徹底的にしごかれますが、スパイとして頭角を現したドミニカに情報庁から重要な任務が与えられます。
その任務とは、ロシア情報庁の内部にいる「モグラ」を探り出せというものでした。
情報庁ではこれまでの秘密作戦がほとんど失敗し、上層部にアメリカへの内通者がいると判断したのです。
彼女はロシア担当のCIA工作員ネイト・ナッシュに接触し、ハニートラップで彼をコントロールし、彼から内通者の情報を得ようとするでした。
しかし、二人はただならぬ関係に落ちてしまい禁断のスパイ同士の恋愛に発展します。
ネイトを愛してしまったドミニカは祖国を裏切るのか・・・それとも彼女の作戦なのか?
そして、ロシア情報庁の中枢に潜む大物モグラの正体を掴む事ができるのか?
モグラとして疑われた登場人物
一人は主人公ドミニカの叔父です。
叔父はドミニカの才能を見抜き、スパイ養成学校に入れてしまった人物です。
もちろん、ドミニカはバレリーナだったのでケガがなければスパイになることもなかったのですが、叔父が早くからドミニカに目をつけていたような描写があります。
そう考えるとそのケガだって叔父がかかわっているのでは?と穿ってしまいます。
(ストーリー上はドミニカの恋人とその浮気相手による計画でしたが)
ドミニカと叔父は複雑な関係(心理的に)あり、最終的に叔父はドミニカによってモグラとして連行されます。
では叔父がモグラだったのか。
もう一人モグラとして浮上したのはコルチノイ将軍でした。
さて、どちらがモグラだったのでしょう。
モグラはコルチノイ将軍だった!
ロシアのスパイに襲われケガを負ったドミニカの病室に、コルチノイ将軍が突然現れます。
彼はロシア情報庁ではナンバー2の実力者で、ドミニカにモグラ探しを命じた本人です。
コルチノイ将軍はドミニカに「私がモグラだ」と白状します。
モグラになった理由
彼は「妻が病気になった時アメリカの最先端医療を受けさせたいと国に申請したが却下され、妻は亡くなった」と告白します・・。
愛する妻を失い、祖国に強い憤りを抱えていたのです。
モグラに転身したコルチノイ将軍は、3年間にわたり祖国の情報をアメリカに渡していました!
彼は、ドミニクに自分を差し出して英雄になり、自分の後を継いで欲しいと伝えます。
しかし、ドミニカはコルチノイ将軍をそのままの地位にさせ、借りを作り昇進します。
その後、情報庁でドミニカとコルチノイ将軍が視線を交わした時のシーンが印象的です。
コルチノイ将軍役/ジェレミー・アイアンズ
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本作でどこか謎に包まれた人物のロシア情報庁幹部を、ジェレミー・アイアンズが演じます。
アイアンズは1990年の『運命の逆転』でアカデミー賞主演男優賞に輝き映画・舞台・TVで国際的に活躍している演技派俳優です。
これまで世界各国の鬼才監督作品から、大ヒット作『ダイハード3』などのハリウッドの超大作まで幅広い演技で活躍しています。
『レッド・スパロー』の「モグラ」の意味
そもそもなんで「モグラ」なんでしょう。
ここではスパイ用語や原作について紹介しますね。
スパイの世界でモグラとは?
哺乳動物のモグラ(土竜)は、土中深く潜り迷宮のトンネルを掘りながら活動しています。
深く潜り外からはその様子が全くわからないので、スパイの世界では万国共通で潜入したスパイの名称を「モグラ」と呼んでいます。
モグラは政府組織の中枢に深く潜り込み、重要な国家機密や秘密情報を盗みだし本国へ伝達するのです。
またモグラには潜入した敵国スパイだけでなく、祖国の政策に不満を持ったり、個人的な恨みで自国の機密情報を他国に流す裏切りスパイも存在します。
本作ではアメリカに内通するロシアのモグラの正体を暴く任務がレッド・スパローに課されているのです。
諜報界では特定のスパイ用語があり、長期間潜伏するスパイを「スリーパー」、二重スパイを「ダブルエージェント」、そして女スパイが多用する「ハニートラップ」があります。
ハニートラップとは?
訓練を受けた女スパイが機密情報を得る目的で、相手方の政府高官や軍関係者に色仕掛けで近づき、誘惑したり弱みを握って脅迫したりする「誘惑の甘い罠」です。
お色気ムンムン!魅惑的な女性の誘惑に乗ったら・・・それで最後!
ハニートラップにハマったら欺き、欺かれ、そして最後まで追い詰められるのです!
映画『レッド・スパロー』は、女スパイがその美貌と肉体を武器にハニートラップを仕掛け、危険なミッションに挑む姿が描かれます。
レッドスパローもスパイ用語
タイトルの「レッド・スパロー」とは ”赤いスズメ”を意味し、諜報界の隠語でロシアの女スパイの事を言います。
>>映画レッドスパローの意味は?原作小説とネタバレについても!
原作者は元CIAの捜査官
原作の「レッド・スパロー」は、元CIAの捜査官だったジェイソン・マシューズの小説で作中に登場する国家間のスパイ戦は作者の経験や知見で構成されているため、実にリアルに描かれています。
実際ロシアには、映画の中で娼婦養成所といわれていたようなハニートラップ・スクールがあったようです・・・
ロシア国家の為に娼婦となるとは「おそロシア」?
原作の小説についてはこちら↓
『レッドスパロー』ジェイソン・マシューズ
キャストをチェック
レッドスパロー役/ジェニファー・ローレンス
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女スパイ役を演じたジェニファー・ローレンスは、デビュー当時から各賞を受賞し、2012年『世界にひとつのプレイブック』で、アカデミー賞主演女優賞を獲得した実力派女優です。
ブロンドヘアーと青い瞳そして美しいボデイラインの彼女は、本作で美貌を武器にするスパイ役がぴったりのキャスティングです。
CIA捜査官ナッシュ役/ジョエル・エドガートン
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ドミニカと恋に落ちるCIA捜査官ナッシュを2015年『ブラック・スキャンダル』をはじめ、2015年『ザ・ギフト』では主演だけでなく監督・脚本も務めた演技派のジョエル・エドガートンが演じます。
スパイ養成校の校長役/シャーロット・ランプリング
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スパイ学校の校長という冷酷なイメージがあるキャラクターを、英国の女優シャーロット・ランプリングが演じます。
その変わらぬクールビューティーな美貌は本作でも健在です。
まとめ
2018年公開『レッド・スパロー』は、その美しさを武器に危険な罠を仕掛けていく女スパイの活躍を描いた映画です。
そのミッションは、ロシア情報庁に潜むアメリカへの内通者「モグラ」を探り出せというものだった・・・そしてラストには、二転三転する驚愕のどんでん返しも待ち受けているのです。
「モグラ」とは自国の組織内部に潜む敵国スパイの事。
本作『レッド・スパロー』のモグラの正体は、何と! スパローにモグラ探しを命じたコルチノイ将軍その人だったのです!
コルチノイ将軍を演じたのは、オスカー俳優・ジェレミー・アイアンズです。
最後までお読みいただきありがとうございました。