映画『女神の見えざる手』を見ました!
面白くて引き込まれて見てしまいましたが、わかりにくいところもありますよね。
今回は、後半にスローンがジェーンに電話するシーンについて考察します!
目次
『女神の見えざる手』の作品情報
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【原題】Miss Sloane
【劇場公開日】2017年10月20日
【製作年】2016年
【製作国】アメリカ
【配給】キノフィルムズ
【監督】ジョン・マッデン
【キャスト】ジェシカ・チャステイン,マーク・ストロング,ググ・バサ=ロー,アリソン・ピル,他
あらすじ
大手ロビー会社の花形ロビイストとして活躍してきたエリザベス・スローンは、銃の所持を支持する仕事を断り、銃規制派の小さな会社に移籍する。卓越したアイデアと大胆な決断力で難局を乗り越え、勝利を目前にした矢先、彼女の赤裸々なプライベートが露呈してしまう。さらに、予想外の事件によって事態はますます悪化していく。
引用元:映画.com
スローンがジェーンに電話したのはなぜ?
何も打つ手がなくなり、このままでは負けてしまう、という追い詰められた状況です。
そこでスローンがかつての自分の右腕だったジェーンに電話するのです。
ジェーンが電話に出ると、スローンは
「出ると思わなかった」と言います。
ジェーンは冷たく
「番号違いです」と言い電話を切ってしまいます。
電話が切れた後、スローンは感情を爆発させてテーブルにあるものを怒りにまかせて投げ捨てます。
いつも冷静な彼女がここまで荒れた態度を見せたのはこの時だけです。
一体どういう意味なのでしょうか。
かつての右腕に弱音を吐きたくなった
窮地に追い込まれどうしようもなくなり、誰かに頼りたくなったのでしょうか。
そのシーンだけを見れば、以前は自分の良き部下として信頼していたジェーンに冷たくされ怒りを爆発させたように見えます。
でも、それまでのスローンの冷静沈着な性格を考えるとおかしな気がします。
ジェーンに電話したからといってどうなるわけでもないですし、そういう不要な行動を取るとは思えません。
映画を最後まで見ると、個人的にはこの説は違うかな、と思います。
ジェーンと連絡を取っていることを描いているシーン
単純に、ジェーンとまだ連絡を取っているのでそのことを描くシーン。
まだ繋がりがあるんですよ、と。
でも、そのシーンをわざわざあそこで描く意味がよくわかりませんね。
あまり説得力がありません。
観客へのミスリード
この時のスローンは、もう打つ手がなくなりこのまま負けてしまってもおかしくない状況です。
実際にはまだ切り札があり、それを使う時がきたわけですが映画をみている人たちにはラストのどんでん返しを見せたいわけです。
窮地に陥った、という印象をつけたいので、電話をかけて冷たくされるというシーンを入れた、という説。
この説はたしかにそのとおりなのですが、それだけだとなんだか無意味な行動に感じます。
そして、スローンの性格上そういう意味のない行動はしないと思うので、あまり説得力を感じません。
電話は合図だった
この電話の次のシーンでは、ジェーンが事務所でスローンを倒す相談をしています。
仲間と、何かスローンの弱みはないかと探しているところです。
そして、後にスローンが聴聞会で追求される書類をジェーンが探し出すのです。
その書類は、スローンがわざと自分を窮地に追いやるよう仕掛けておいたものでした。
>>女神の見えざる手のラスト結末!なぜ刑務所に、弁護士との会話の意味は?
ジェーンがスローンの密偵だったことを考えると、このタイミングで書類を出してみせたのは、スローンからの電話が合図だったように思えます。
個人的にはこの説が一番しっくりきます。
感情を爆発させたのはなぜ?
前述のように、スローンが感情的になったのはこの時だけ。
普段の彼女からは考えられない様子です。
その理由は何でしょうか。
前項で、電話した理由の説をどれにしたかで感情爆発の原因も変わりますね。
ジェーンに邪険にされたから
もし、ジェーンに弱音を吐きたくて電話したのであれば、もしくは何らかの用事があって彼女に電話をしたのであれば邪険にされてイラッときたと考えられます。
でも、先に述べたようにこれには違和感があります。
できれ使いたくない切り札を切ることになったから
スローンは、自分が不正行為をし、盗撮もして相手を窮地に追いやり最後に勝利を手にします。
でも、できれば彼女だってこんなことをしたくなかったはずです。
とうとうそんな手段を使うことになってしまった。
やるせない気持ちになったと思います。
他に手段があればよかったのですが、そうできなかった自分への怒りもあったかもしれません。
そういう感情が爆発した場面だったように思えます。
私の見解はこちらですね。
皆さんはどうご覧になったでしょうか。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!