映画『メイ・ディセンバー ゆれる真実』の元ネタの事件は「メイ・ディセンバー事件」なんて言われていますが、事件当時はそんな名称ではありませんでした。
今回は映画の元ネタ・モデルとなった事件の内容とその後や真相について
また「メイ・ディセンバー」というタイトルの意味についても解説します!
目次
映画『メイ・ディセンバー』の元ネタ・モデルの事件は?
映画『メイ・ディセンバー』の元ネタの事件について検索すると「メイ・ディセンバー事件」が元になっている、と情報がヒットします。
で、この映画の情報が出てくるんですよね…
内容は確かに同じなのですけど。
私は当時すごくショッキングな事件として報道されていたのを覚えているのですが「そんな名前の事件だったっけ?」と思いました。
少なくとも日本では「メイ・ディセンバー」という言葉は使われていなかったと思います。
それで更に調べていきメアリー・ケイ・ルトーノーの事件に行き当たりました。
そうそう、この事件です。
メアリー・ケイ・ルトーノーの事件について
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メアリー・ケイ・ルトーノー(Mary Kay Letourneau)の事件は、1990年代後半にアメリカで大きな注目を集めた衝撃的な事件です。
事件の内容とその後、社会に与えた影響について解説します。
事件の概要
メアリー・ケイ・ルトーノーは、ワシントン州シアトルの小学校教師でした。
彼女は自分の教え子であるヴィリ・フアラアウと不適切な関係を持ち、この関係は法律的および倫理的に重大な問題を引き起こしました。
メアリーは当時34歳で、フアラアウは12歳でした。
色々衝撃ですよね。
教師と教え子、しかも相手は小学生!
それにメアリーは既婚者でした。
2男2女がいたようですが、子育てしていたら小学生と関係を持つって考えられなさそうな気がしますがどんな気持ちだったのでしょう。
そもそもどんな人物だったのか気になりますね。
メアリーの生い立ち
カリフォルニア州で生まれたメアリーは兄弟姉妹が6人いたとのことでつまりは7人!
3番目で長女だったそう。
両親の生き様もなかなかパンチが効いてます。
父ジョン・ジョージ・シュミッツは元海兵隊のパイロットで、その後カリフォルニア州南部の大学教授に転身。
そしてカリフォルニア州の州上院議員になるなど政治家として活動します。
母メアリー・シュミッツは反女性解放論者でテレビにも出演し、「西海岸のフィリス・シュラフリー」と呼ばれ有名だったようです。
父は大学教授時代の教え子と不倫関係になり2人の子供を儲けていました。
そのことが発覚したのは不倫相手が子供に虐待していたことだというから子供が気の毒ですね。
メアリーは大学在籍中に妊娠し、気が進まないまま相手のスティーブと結婚し二人とも大学を中退します。
生活は苦しく、夫から虐待を受けお互いに複数人と不倫関係を持っていました。
メアリーは大学で教員免許を取得しワシントン州シアトルの小学校で教員となります。
メアリーとヴィリの出会い
ヴィリと出会ったのは彼が8歳、小学2年生の時でした。
6年生で再び担任となり、夏にヴィリの芸術的な才能を伸ばそうと自宅に招きます。
しかし、夫スティーブは激怒します。
まずは自分の子供の面倒をよく見て、家計についても考えてくれ、と束になった請求書を叩きつけたのです。
追い出されたヴィリを追ってメアリーは涙ながらに謝り、そこから後に逮捕されることとなる二人の関係へと発展しました。
関係の発覚と逮捕
1996年6月18日、2人が車の中にいるところを警察に呼び止められました。
性的なことを疑われてのことですが、ヴィリは身分証明書の提示を求められても偽名を名乗り年齢を18歳と偽りました。
身体的な接触はないと主張しましたが、警察はヴィリが成人ではないと思い二人は警察に連行されました。
呼ばれたヴィリの母親は、メアリーはヴィリの教師であり二人が一緒にいても問題ないと述べました。
後日、本当のことを知っていたらヴィリをその後メアリーに近づけるようなことはしなかった、とヴィリの母親は発言しています。
1997年、メアリーとヴィリの関係が明るみに出ました。
メアリーの夫スティーブが、2人がやり取りした手紙を見つけたためです。
スティーヴの親戚が警察に連絡した後、1997年3月4日にメアリーは児童性的虐待の罪で逮捕されました。
ルトーノーは有罪を認め、軽い刑罰(3か月の拘禁刑と保護観察)が科されました。
メアリーは自分の子供たちやヴィリ、他の未成年者との接触が禁止されこのスキャンダルは大々的に報道されました。
『メイ・ディセンバー』事件のその後と真相
精神的なダメージを負ったメアリーですが、ここで二人の関係が終わったわけではありませんでした。
逮捕されても刑務所に入ることはなかったメアリーですが、事件にはその後があり真相は以下の通りです。
保護観察違反と再逮捕
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メアリーが刑期を終えて2週間後の1998年2月3日、またしても2人が車に乗っているところを警察に発見されます。
今度は二人とも偽名を名乗り、またも性的な関係を否定し…と前回と同じようなことを繰り返しますが
結局、保護観察違反で再び逮捕されました。
裁判所は彼女に7年半の実刑判決を言い渡しました。
子供の誕生
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メアリーとヴィリの関係自体が衝撃的ですが、さらに衝撃的だったのはメアリーの出産です。
二人の最初の子供は、メアリーが最初に逮捕された1997年に生まれました。
この時はメアリーの逮捕後ではあるものの、保護観察中で服役はしていませんでした。
2番目の子供は、メアリーが再逮捕後に服役中の1998年に生まれました。
獄中出産となり、このことも事件がセンセーショナルに扱われたことの一つです。
出所とその後の生活
2004年にメアリーは出所しました。
当時21歳だったヴィリは、裁判所に接触禁止命令を取り消すよう訴えました。
そして2005年にメアリーとヴィリは正式に結婚しました。
この結婚はメディアの大きな注目を集めました。
子供がいて結婚もできて、ようやく二人は落ち着いて幸せな生活ができるようになったのだと思います。
結婚式の写真は本当に幸せそうに見えます。
しかし12年後、2017年にヴィリが離婚を申請し、2019年に離婚が成立しました。
離婚に至るまでの詳細は語られていません。
メアリー・ケイ・ルトーノーの死去
2020年7月6日、メアリー・ケイ・ルトーノーは大腸癌のため58歳で亡くなりました。
離婚の翌年、と考えると死因はガンとはいえ愛が去ってしまったからがっくりきちゃったのかなぁ、なんて思ってしまいます。
社会的影響
この事件は、未成年者との不適切な関係に関する法律や倫理について広範な議論を引き起こしました。
また、教育現場における教師と生徒の関係についての認識を深めるきっかけとなりました。
メアリー・ケイ・ルトーノーの事件は、教育者と未成年者との関係についての警鐘を鳴らし、社会全体に対して重大な影響を与えました。
タイトル『メイ・ディセンバー』の意味は?
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May(メイ)は5月
December(ディセンバー)は12月
1年の中でも離れた月ですよね。
そのことから、年の離れたカップルに対して使われる言葉だそうです。
メアリーとヴィリは22歳差。
親子ほど年が離れたカップルなので「メイ・ディセンバー」ということなのですね。
同事件の別の映画『あるスキャンダルの覚え書き』
『メイ・ディセンバー』の他にもメアリー・ケイ・ルトーノーの事件をテーマにした映画『あるスキャンダルの覚え書き』(Notes on a Scandal) があります。
ゾーイ・ヘラーの同名小説を原作とした2006年の映画です。
あらすじ:
ロンドンの公立中学校で歴史教師を務めるバーバラ・コヴェット(ジュディ・デンチ)は、孤独な生活を送る初老の女性です。
彼女は生徒たちに対して厳格で、同僚とも親しい関係を築いていません。
そんなバーバラの学校に、新しい美術教師のシバ・ハート(ケイト・ブランシェット)が赴任してきます。
シバは美しく、魅力的で、若く、バーバラとは対照的な存在です。
バーバラは彼女に強い関心を持ち、友人になろうとします。
しかし、シバには秘密がありました。
彼女は教え子の15歳の生徒、スティーブンと不適切な関係を持っていたのです。
バーバラはこの秘密を知り、それを利用してシバとの関係をコントロールしようとします。
バーバラはシバの日記を盗み読みし、彼女の秘密を握り続けます。
シバの家庭生活は次第に崩壊し、学校でもスキャンダルが広がります。
シバの不倫が明るみに出たとき、彼女はすべてを失う危機に直面しますが、バーバラは彼女を支えるふりをしながら、シバに対する支配を強めていきます。
物語は、バーバラの執着とシバの堕落が織り成す心理戦を描き、最終的にはシバの家族との対立や、バーバラの孤独と嫉妬が浮き彫りになります。
この映画は、ジュディ・デンチとケイト・ブランシェットの卓越した演技が評価され、両者はアカデミー賞にノミネートされました。
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